VAR
2018.07.18
VARとは、Value at Riskの略であり、統計学を利用して投資リスクを管理する手法の一つです。金利や為替などが予想とは反対の方向に動いたとき、どれくらいの損失に耐えられるかを計測したものをいいます。
ポートフォリオが多様な金融資産で構成されている場合でも、一定の確率における「予想最大損失額」という共通の尺度で比較・管理することが可能であり、リスク管理において非常に便利です。
VARは、FXに限らずさまざまな投資において、予想最大損失額を把握するために利用されています。投資では、一定期間のうちに最大でいくら損失を出す可能性があるかを知っておくのは重要です。
「特定の期間に90%のVARが100万ドルある」と表現したとき、その期間においては、90%の確率で損失が100万ドルに収まることを意味します。つまり、100万ドルの損失を出す確率は100%-90%=10%ということになります。
VARを求めるためには、損失を出す確率のばらつきを統計学的に求めなくてはなりません。その基となるのが過去の価格変動率(ボラティリティ)です。これを使って算出した将来の価格変動率をヒストリカル・ボラティリティといいます。
VARの計算方法にはいくつかの種類があり、最も簡単なデルタ方式のほか、モンテカルロ方式、ヒストリカル分析方式などが知られています。いずれにしろ、VARは過去のデータをベースにした統計学的な値なので、ブラックマンデーやリーマンショックのような異常事態を想定していないことには注意が必要です。
読み方
ブイエーアール・ぶいえーあーる