BIS
2018.07.18
BIS(Bank of International Settlements)とは、国際決済銀行をいいます。各国の中央銀行により出資された国際的な金融機関であり、「中央銀行の中央銀行」と呼ばれることもあります。
各国の中央銀行間での国際金融問題に関する協議はBISで行われています。1930年1月に世界の主要国が出資し、その中央銀行をメンバーとする国際銀行をいいます(本部はスイスのバーゼル)。
元々は、ドイツの第一次世界大戦の賠償支払いに関する事務を取扱っており、これが名称の由来です。そして、第二次世界大戦後は、主として中央銀行間の国際協力の要として活動していますが、その目的は、中央銀行間の協力の促進、国際金融業務に対する便宜の供与、国際金融決済の受託・代理業務などを行うこととなっています。
具体的には、各国の中央銀行から預金を受け入れたり、為替の売買を行ったりするほか、国際金融問題について各国の中央銀行が討論する場ともなっています。
国際決済銀行は「中央銀行の中央銀行」という役割だけではなく、毎月開催されている中央銀行総裁会議は、マクロ経済や国際金融政策について、各国の中央銀行が意見交換をする場所として注目をあつめています。
近年では、BIS規制を定めることによって国際業務を行っている銀行の自己資本比率に基準を設け、国際的な金融システムの安定化において重要な役割を果たしています。
2017年6月時点で、加盟国は日本を含めて60カ国・地域です。BISの最高意思決定機関である理事会メンバーは17人で構成されています。日本銀行は1994年9月以降、理事会のメンバーです。BISの中央銀行総裁会議は隔月で開催されています。
中央銀行総裁会議とは、主要国30カ国の中央銀行総裁によるグローバル・エコノミー会議や、すべての加盟中央銀行の総裁による拡大総裁会議などの総称です。
G10の会議ではバーゼル銀行監督委員会などさまざまな常設委員会が報告を行っており、BISの自己資本比率規制は、バーゼル銀行監督委員会が定めています。
読み方
ビーアイエス・びーあいえす
同意語