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XM「KIWAMI極口座」のスプレッドが広がった?
2022年10月にXMTrading(エックスエム)がリリースした「KIWAMI極口座」は、XMのスプレッドの広さという弱点を克服した新口座タイプです。
業界でもトップクラスに狭いスプレッドかつスワップフリーなどの好条件により多くのトレーダーから高い評価を受けていました。
しかし、2023年8月に入ってから突如として、「KIWAMI極口座のスプレッドの改悪があった」との評判がSNS上で多く見られるようになりました。
KIWAMI極口座に対するトレーダーの反応
以下はX(旧Twitter)における2023年8月以降のXMTrading(エックスエム)KIWAMI極口座に関するツイートです。
XM極 スプレッドが倍近く広がってないか
スプレッドも悪くはなく、スワップフリーということで「これは!」と思い、使い始めたばかりではあるものの、気付いたらスプレッドが1.5〜2倍くらい広くなってないか
ここまで広いスプレッドならキャッシュバック拡大且つポイント付かないと割に合わないゾ
引用:X
XM極み口座
現在のUSDJPYのスプレッド表示がおかしい?
スタンダード口座でしたらスプレッド2.2ほどでした。
USDJPYは、参考程度に見てるだけなので問題ないですが、
ちょっとやりすぎでは。。
引用:X
KIWAMI極口座でトレードしているトレーダーによれば、以前と比べてスプレッドが大きく広がったようです。
また、KIWAMI極口座の主要な特徴である狭いスプレッドが改悪されたことから、他のブローカーへの移行を検討している利用者も少なくありません。
XMのKIWAMI口座
たしかに去年末頃と比べて1.5〜2倍くらいスプレッド広がってるなぁ
スワップフリーが美味しいからスイングや長期のナンピンEAでは今後もお世話になると思うけど、
スキャやデイトレメインの市販EA軍団は他のところにお引越しかな
#XM
#KIWAMI
引用:X
SNSの報告が事実であれば、XMはユーザーに告知をせずサイレント修正を行ったことになります。元々KIWAMI極口座は優れたスプレッドが売りであったため、このようなスプレッドの変化に対する不満は非常に多いと推察されます。
過去のKIWAMI極口座のスプレッドと比較
FXplusでは、本当にKIWAMI極口座のスプレッドは拡大したのか、過去のスプレッドと現在の実測値を比較してみました。
以下の表は、KIWAMI極口座リリース当初のスプレッドと、2023年8月のスプレッドを比較した表です。
各口座における主要通貨ペアのスプレッド比較
通貨ペア | 2022年11月 | 2023年8月 |
EURJPY | 1.2pips | 1.9pips |
EURUSD | 0.7pips | 1.2pips |
GBPUSD | 0.9pips | 1.0pips |
USDJPY | 0.8pips | 1.3pips |
NZDUSD | 1.2pips | 1.7pips |
AUDUSD | 0.9pips | 1.4pips |
上記の表を見ると、リリース当初と比較してスプレッドは明らかに拡大しているといえます。
XM「KIWAMI極口座」スプレッド拡大の原因を考察
FX取引におけるスプレッドの拡大は、利益に直結する深刻な問題です。いったいどのような要因でスプレッドが拡大したのでしょうか。XMTrading(エックスエム)のスプレッド拡大の原因を考察してみます。
XMの経営方針の変更によるスプレッド拡大
まずひとつめは、XMTrading(エックスエム)が経営方針の変更でスプレッドの調整を行った可能性が考えられます。
KIWAMI極口座はSTP方式という注文方式を採用しています。STP方式において、トレーダーが取引する価格は、市場のスプレッドにXMのマージンが上乗せされたものとなります。
XMが手数料収入を増やすために、KIWAMI極口座のスプレッドを上乗せした可能性があります。もし、この方針が継続されるならば、スプレッドはこれからも維持されるでしょう。
市場全体の動向の影響を受けたスプレッド拡大
ふたつめに、「KIWAMI極口座」のスプレッドが改悪された要因として市場全体の動向による影響が考えられます。相場の世界では夏枯れ相場という言葉があるほどなので、流動性の低下が原因でスプレッドが拡大したことも考えられます。
しかし、その場合は、他のブローカーも同時にスプレッドが広がっているはずです。KIWAMI極口座と同等のスプレッドを提供していた他ブローカーと、同時期のスプレッドで比較してみます。
各ブローカーの2023年7月・8月のスプレッド比較
口座 | 通貨ぺア | 7月のスプレッド | 8月のスプレッド |
KIWAMI極 | USDJPY | 0.9pips | 1.4pips |
EURUSD | 0.7pips | 1.2pips | |
GBPUSD | 0.6pips | 1.0pips | |
XAUUSD | 1.7pips | 2.0pips | |
プロ | USDJPY | 0.7pips | 0.9pips |
EURUSD | 0.6pips | 0.6pips | |
GBPUSD | 0.6pips | 0.6pips | |
XAUUSD | 1.3pips | 1.3pips | |
プロ | USDJPY | 0.8pips | 0.8pips |
EURUSD | 0.7pips | 0.7pips | |
GBPUSD | 0.8pips | 0.8pips | |
XAUUSD | 2.3pips | 2.1pips | |
ブレード | USDJPY | 1.3pips | 1.5pips |
EURUSD | 0.9pips | 0.9pips | |
GBPUSD | 1.1pips | 1.2pips | |
XAUUSD | 1.6pips | 1.6pips |
KIWAMI極 | ||
通貨ぺア | 7月 | 8月 |
USDJPY | 0.9pips | 1.4pips |
EURUSD | 0.7pips | 1.2pips |
GBPUSD | 0.6pips | 1.0pips |
XAUUSD | 1.7pips | 2.0pips |
プロ | ||
通貨ぺア | 7月 | 8月 |
USDJPY | 0.7pips | 0.9pips |
EURUSD | 0.6pips | 0.6pips |
GBPUSD | 0.6pips | 0.6pips |
XAUUSD | 1.3pips | 1.3pips |
プロ | ||
通貨ぺア | 7月 | 8月 |
USDJPY | 0.8pips | 0.8pips |
EURUSD | 0.7pips | 0.7pips |
GBPUSD | 0.8pips | 0.8pips |
XAUUSD | 2.3pips | 2.1pips |
ブレード | ||
通貨ぺア | 7月 | 8月 |
USDJPY | 1.3pips | 1.5pips |
EURUSD | 0.9pips | 0.9pips |
GBPUSD | 1.1pips | 1.2pips |
XAUUSD | 1.6pips | 1.6pips |
他ブローカーのスプレッドにあまり変動が見られない中、KIWAMI極口座のスプレッドはたった1ヶ月で明確に拡大しています。
このことから、スプレッドの拡大は市場の影響を受けているのではなく、XM独自のスプレッド変化である可能性が高いと言えます。
KIWAMI極口座のスプレッドが改善される可能性はあるか
XMTrading(エックスエム)のKIWAMI極口座のスプレッドが将来的に狭まる可能性は考えられるでしょうか?
XMサポートセンターからは、スプレッドの仕様は変更していないとの回答を受けました。となると、短期的には現状のスプレッドが続くと予想されます。
一方で、状況が変わればスプレッドを調整することはあるかもしれません。今後のスプレッドの動向をチェックしていく必要がありそうです。
乗り換えに最適なスプレッドの狭い海外FX業者
現状のXMTrading(エックスエム)KIWAMI極口座よりも優れたスプレッドを提供している海外FX業者は多数存在するため、狭いスプレッドの業者へ乗り換えを検討するのもひとつの手段です。
具体的には、ThreeTrader(スリートレーダー)、Exness(エクスネス)、FXGT(エフエックスジーティー)がスプレッドに秀でています。各社のスプレッドは以下の通りです。
各社別低スプレッド口座のスプレッド比較(往復手数料込み)
それぞれのブローカーの特徴を解説していきます。
ThreeTrader(スリートレーダー)
ThreeTraderの特徴
ThreeTrader(スリートレーダー)は2021年の新興ブローカーです。先ほどのスプレッド比較表の通り、日本向けサービスを提供している海外FX業者の中では最安級のスプレッドを提供しています。
ボーナスはほとんど提供されませんが、とにかく取引環境に特化しており、スキャルピングなど短期売買をしたい方におすすめです。
また、証拠金やロット数に応じてレバレッジが変化しない固定制レバレッジも魅力です。
Exness(エクスネス)
Exnessの特徴
- 2009年創立
- 最大無制限(約21億倍)のレバレッジが使える
- 一部銘柄でスワップフリーを導入
- 取引量世界一
- 業界屈指の入出金の早さ
- 日本人オペレーターが在籍
Exness(エクスネス)はゴールドの取引量世界No.1を誇る大手ブローカーです。Exnessの「PRO口座」は海外FX業界でもトップクラスに狭い水準のスプレッドで取引できます。
スプレッドの狭さはもちろん、無制限(約21億倍)レバレッジや一部銘柄にスワップフリーを導入しているなど、全体としてハイスペックな取引環境を提供しています。
Exnessでは、ハイレバレッジトレードやスイングトレードなど多様なスタイルに対応可能です。
指標発表時にスプレッドが広がりやすい
Exnessは指標発表時のスプレッドの広がりが大きい傾向があります。指標トレードを主にする方や、重要指標の発表が多い日本時間夜の取引には注意が必要です。
FXGT(エフエックスジーティー)
FXGTの特徴
- 2019年創立
- 仮想通貨に特化したハイブリッドブローカー
- 最大1,000倍のレバレッジ
- スワップフリー銘柄も充実
FXGT(エフエックスジーティー)は2019年に創立したまだ歴史の浅いブローカーですが、仮想通貨による入出金やトレードできる銘柄の豊富さなどが高い評価を受けています。
FXGTのプロ口座は、業界トップクラスのスプレッドと豊富な仮想通貨銘柄が魅力です。スプレッドに関してはThreeTraderにやや劣りますが、取引銘柄の豊富さを考慮すると総合的にはFXGTも決して引けを取りません。
また、プロ口座とは別にボーナスに対応した口座もあり、異なる特色の口座タイプを効率的に使い分けられるのもメリットです。
今後のKIWAMI極口座のスプレッドに注目
XMTrading (エックスエム)「KIWAMI極口座」のスプレッドを検証したところ、以前と比べて明らかにスプレッドが拡大していました。スプレッド重視の口座タイプであったため、この変化に多くのトレーダーが驚きや不満を感じています。
現在のところ、スプレッドの拡大の背景や原因については明らかではありません。今後KIWAMI極口座のスプレッドが元に戻るかは注目です。
スプレッド重視のトレーダーであれば、KIWAMI極口座のスプレッドが広い期間スプレッドが狭いブローカーへの乗り換えを検討してみても良いでしょう。ぜひ当記事を参考に、別のブローカーもチェックしてみてください。