アービトラージ
2018.06.13
アービトラージ(裁定取引)とは、同一の性質を持つ商品の、一時的な価格差(歪み)が生じた際に、割高なほうを売り、割安なほうを買い、その後、両者の価格差が縮小した時点でそれぞれの反対売買を行うことで利益を獲得しようとする取引のことをいいます。
主に、機関投資家などが、リスクを低くしながら利ざやを稼ぐ際に利用したり、株価指数等の現物価格と先物価格を利用したりする取引などが代表的です。
アービトラージ(裁定取引)は、株式市場の現物と先物だけでなく、為替、金利、商品(コモディティ)など、さまざまな市場で行われています。
また、内部留保に比して株価の低い企業に敵対的買収をかけ、買収後の資産処分等によって利益を得ようという行為をアービトラージと呼ぶこともあります。
アービトラージ(裁定取引)の大きな特徴として相場環境に左右されないのでリスクが低いことが挙げられます。ただし、まったくリスクがゼロということではなく、資金移動中の価格変動リスク、送金先のミス入力のリスクは存在します。
続いてアービトラージ(裁定取引)の具体例を紹介します。例えば、日経平均と日経平均先物を対象としたアービトラージ(裁定取引)では、日経平均先物の実際の取引価格と理論価格を比較します。
そして、実際の取引価格が理論価格を上回っていれば現物買い・先物売り、下回っていれば現物売り・先物買いを行います。
その後、実際の取引価格が理論価格に近づいてきたら前者の場合は現物売り・先物買い戻し、後者の場合は現物買い戻し・先物売りを行い、利益確定です。
読み方
アービトラージ・あーびとらーじ