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プロ達が語る海外FXコラム

海外FXでスワップトレードはできる?国内FXと比較してみた

安藤光輝

安藤光輝

プロトレーダー

当社ライター兼プロトレーダー

海外FXブローカーを駆使する、現役トレーダー兼ライター

<プロフィール>

20歳から国内FXを開始し、ほとんど全ての資金を失う。その後、独自のブレイクアウト手法を確立し、海外FX専業トレーダーに移行。各海外FXブローカーの特長を利用した取引により生計を立てる。現役トレーダー。FXplusでコラムを担当。

海外FXでスワップトレードはできる?国内FXと比較してみた

オーダー・約定関連

Updated最終更新:

「海外FX業者のスワップが分かりにくい」という声がありますが、スワップ金額は、取引ツール(MT4/MT5)から確認できます。トルコリラなど国内FX業者で人気の高金利通貨のスワップトレードは、海外FXでもユーロトルコリラなど対ユーロ・対ドルの通貨ペアで行うことができます。

この記事では、国内FX業者との比較しながら、海外FX業者のスワップポイントについて解説していきたいと思います。

知りたい情報 TOP3(ここを読めば解る)

  1. スワップポイントってそもそも何?

  2. スワップポイントはどうやって確認するの?

  3. 海外FX業者でスワップトレードはできるの?

スワップについて理解しよう

スワップは2国間の金利差

FX取引は2つの通貨をトレードして為替差益を狙うというのが一般的ですが、もう1つ利益を出す方法があります。それが「スワップポイント」です。

「スワップ(swap)」という言葉は、英語で「交換」という意味です。FX取引は2つの通貨の取引をしますが、その際に通貨の「金利」も交換されます。スワップポイントはポジションを保有し続けることによって生じる2国間の金利差調整額です。

ここで言う「金利」というのは「政策金利」のことです。通貨を管轄している国・地域ごとに「政策金利」が決められており、例えば、米国の政策金利は2020年3月現在、0.25 %に設定されています。一方、高金利通貨として有名な「メキシコペソ」は6.50 %、トルコリラは9.75 %です。

用語解説<政策金利>

各国の中央銀行が定める、その国の基本的な金利。これを参考に一般の銀行の金利が決まる。

FXでは「2通貨の金利差=スワップポイント」となり、受け取ることもあれば支払いになることもあります。

トレーダーがポジションを持つということは、「一方の通貨を売って、もう一方の通貨を買う」ということです。スワップは「売っている通貨の金利を支払い、買っている通貨の金利を受け取る仕組み」です。スワップポイントは、通常、ニューヨーク市場が一日の取引を終了する「ニューヨーククローズ」(日本時間午前7:00、夏時間適用時午前6:00)をまたぐことによって付与されます。1日でトレードが完結するデイトレードや短期売買のスキャルピングだとスワップポイントの影響を受けることは少ないですが、数日にわたってポジションを保有するスイングトレードではスワップポイントがトレードの成績にも影響してきます。

例1)メキシコペソ円(MXN/JPY)を買っているとき

  1. 円を売却→円の金利(-0.10%)を支払う
  2. メキシコペソを購入→メキシコペソ(6.50%)の金利を受け取る

→メキシコペソと円の金利差額調整分(6.6%)を受け取れる

スワップポイントは、各FX会社が自社の利益を含めて自由に設定するため、通常6.6%より少なくなります。

景気状態が良くなると、景気の過熱を抑えるために政策金利は高く設定され、逆に景気が悪くなると政策金利は低く設定されます。そのため、スワップポイントも政策金利が変動することによって大きく変動します。

10年で様変わりしたスワップポイント

約10年前の2010年1月と2020年1月の各国の政策金利は大きく変わっています。例えば、米ドル(USD)の政策金利は0.25%から1.75%に上昇しましたが、豪ドル(AUD)は逆に3.75%から0.75%に低下しました。米ドルと豪ドルで政策金利の大きさが逆転していますので、豪ドル米ドル(AUDUSD)の買いポジションを持っていると10年前ならスワップポイントが付与されましたが、今では逆にスワップを支払わなければいけません。

各国の政策金利は常に変動しており、それに伴ってスワップトレードに適した通貨も変化します。最新のスワップポイントを確認してみると、新しい通貨との出会いがあるかもしれません。

アメリカは、新型コロナウイルスの感染拡大による景気悪化を抑制するため、2020年3月に政策金利を大幅に引き下げました。2020年3月現在の政策金利は0.25%です。


ニューヨーククローズを超えるとスワップが付与される

保有しているポジションを決済せずに翌日に持ち越すことを「ロールオーバー」と言い、ニューヨーククローズ(日本時間午前7:00、夏時間適用時午前6:00)のタイミングで行われます。そして、ロールオーバーの際に未決済のポジションに対してスワップポイントが加算される仕組みです。

ほとんどのFX業者で、ニューヨーク時間毎週水曜日(日本時間木曜日の朝)は週末分のスワップポイントと合わせて3日分が付与されます。週末分のスワップポイントの判定が水曜日に行われるため、週末を超えてポジションを持っていた場合でも水曜日のニューヨーククローズ時点でポジションがないと、週末分のスワップポイントは付与されません。

ここのポイント

日本時間朝にスワップポイントが付与され、木曜日は土日の分を合わせて3日分。


FX業者ごとにスワップポイントが異なる理由

スワップポイントは通貨間の金利差のことなので、本来であればFX業者一律でスワップポイントが決まります。しかし、この後の章でも説明しますが、FX業者によってスワップポイントは大きく異なっています。なぜかというと、通貨間の金利差の一部をFX業者の収入にしているからです。

そのため、一般的には、政策金利の差よりも少ない金額のスワップポイントが付与されることになります。また、例えば米ドル円(USD/JPY)の場合、買いポジションを保有していればスワップポイントが付与され、逆に売りポジションを保有すればスワップポイントが口座残高から差し引かれますが、金利差の一部がFX業者の収入となっているため、付与されるスワップポイントと差し引かれるスワップポイントの金額を比較すると、差し引かれるスワップポイントの方が大きくなります。

国内FX業者では、もらえるスワップポイントを高く設定して、スワップトレードをアピールポイントにしている業者が多くありますが、海外FX業者にはあまりありません。また、国内FX業者の中にも、スワップポイントの高さにあまり力を入れていない会社もあります。スワップポイントをどのように設定するかは、それぞれの会社の宣伝戦略や収益構造にもよりますが、全体的に、海外FX業者は、ハイレバレッジやボーナスなど、スワップポイント以外の魅力に力を入れている傾向にあります。

海外FX業者の多くは、透明性の高いトレードを提供するNDD取引(ノー・ディーリング・デスク)を採用しているという事情もあります。NDD取引の主な収益源は「スプレッド(または外付けの取引手数料)」です。ですが、ポジションを長期保有するトレーダーがいると、海外FX業者は利益を得ることができなくなってしまいます。

そこで、長期保有トレーダーの場合は、金利差の一部も利益になるようにスワップポイントを低く設定している場合があります。短期売買をメインとするトレーダーからはスプレッド(または外付けの取引手数料)、長期保有するトレーダーからはスワップポイントの一部によって収入を得ているということなのです。このようなビジネスモデルによって、海外FX業者は運営されています。

実際にスワップポイントを確認してみる

主要海外FX業者3社のスワップ水準

ここでは、主要海外FX業者3社のスワップ水準を比較してみたいと思います。

主要海外FX業者のスワップ水準(1ロット当たり)

通貨ペア xem tfx tdt
 
USD/JPY 151円 -1,359円 412円 -1,073円 64円 -1,214円
AUD/JPY 166円 -694円 169円 -533円 -134円 -845円
USD/MXN -2,378円 728円 -2,342円 1,303円 -1,815円 266円
EUR/TRY -5,037円 1,789円 -3,380円 2,077円 -5,453円 605円
USD/ZAR -2,330円 802円 -2,289円 1,231円 -2,492円 891円

(2020年3月現在)

XM Tradingのスワップ水準(1ロット当たり)

USD/JPY
151円
-1,359円
AUD/JPY
166円
-694円
USD/MXN
-2,378円
728円
EUR/TRY
-5,037円
1,789円
USD/ZAR
-2,330円
802円

(2020年3月現在)

Titan FXのスワップ水準(1ロット当たり)

USD/JPY
412円
-1,073円
AUD/JPY
169円
-533円
USD/MXN
-2,342円
1,303円
EUR/TRY
-3,380円
2,077円
USD/ZAR
-2,289円
1,231円

(2020年3月現在)

Traders Trustのスワップ水準(1ロット当たり)

USD/JPY
64円
-1,214円
AUD/JPY
-134円
-845円
USD/MXN
-1,815円
266円
EUR/TRY
-5,453円
605円
USD/ZAR
-2,492円
891円

(2020年3月現在)

上記の図を見ると、海外FX業者によってスワップポイントが大きく異なっていることが分かります。全体的に、Titan FXのスワップポイントが高く、次にXM Trading、Traders Trustとなっています。


MT4で最新スワップ数値を確認する方法

取引プラットフォームのMetaTrader4(MT4)を使って、最新のスワップ数値を確認してみましょう。尚、ここで確認するのは「スワップ数値」ですので、計算によって円換算する必要があります。

まず、MT4上部のツールバーの気配値表示ショートカットキーをクリックして、各通貨ペアの気配値表示を出します。

スワップポイントを確認したい通貨ペアを右クリックし、表示されるメニューから「仕様」を選択します。

米ドル円(USD/JPY)の取引条件が表示されますので、「少数桁」「契約サイズ」「スワップタイプ」「買いスワップ」「売りスワップ」を確認します。

それぞれの項目の意味は次の通りです。

少数桁 取引される通貨ペアの少数点以下の桁数。3または5が表示される。
契約サイズ 1ロット当たりの通貨量。
スワップタイプ スワップポイントを表示する方法で、スワップタイプによりスワップ金額の計算方法が異なる。主に「ポイント」と「パーセント表示」の2種類があり、海外FXは「ポイント」が多く、国内FXは「パーセント表示」が多い。
買いスワップ 買いポジションを保有していた場合に付与される、または残高から差し引かれるスワップポイントのポイント表示。
売りスワップ 売りポジションを保有していた場合に付与される、または残高から差し引かれるスワップポイントのポイント表示。
少数桁
取引される通貨ペアの少数点以下の桁数。3または5が表示される。
契約サイズ
1ロット当たりの通貨量。
スワップタイプ
スワップポイントを表示する方法で、スワップタイプによりスワップ金額の計算方法が異なる。主に「ポイント」と「パーセント表示」の2種類があり、海外FXは「ポイント」が多く、国内FXは「パーセント表示」が多い。
買いスワップ
買いポジションを保有していた場合に付与される、または残高から差し引かれるスワップポイントのポイント表示。
売りスワップ
売りポジションを保有していた場合に付与される、または残高から差し引かれるスワップポイントのポイント表示。

スワップポイントは、上記の項目を使用して、以下の計算式で求められます。

1日のスワップ金額(単位は通貨ペア右側の通貨の単位)

= 契約サイズ × 取引数量 (ロット数) × 小数桁(3桁の場合は0.001、5桁の場合は0.00001) × 買いスワップ・売りスワップの数値

スワップタイプが「ポイント」の場合の計算式です。

具体的な数字を使って計算してみましょう。

例)USD/JPYの買いを0.1ロット保有している場合のスワップ金額

契約サイズ = 100,000、少数桁=3、買いスワップ=3.16とすると、

スワップ金額= 100,000(契約サイズ) × 0.1(ロット数) × 0.001(少数桁) × 3.16(スワップ数値)

= 31.6(JPY)

小数点以下の金額の扱いはFX業者によって異なります。

買いスワップ・売りスワップに記載の数値は金額ではなく「ポイント」ですので、3.16円という意味ではありません。算出したスワップポイントは決済通貨の単位(銘柄名右側部分の通貨単位)になっていますので、例えばEURUSDであればドルが単位となります。その通貨と円のレートを使うと、円に換算することが可能です。


海外FX業者が提供しているスワップ計算ツール

MT4の画面からスワップ数値の確認はできますが、円換算するのは手間がかかってしまいます。XM TradingTraders Trustでは、スワップポイントを円で表示する計算ツールを用意していますので、大変便利です。

XM Trading

XM Tradingでは、「オールインワン計算ツール」を使用すると、スワップポイントの計算ができます。「オールインワン計算ツール」では、スワップポイントのほか、必要証拠金やピップ値(1Pips当たりの損益変動の金額)の計算も同時に行うことができ、トレードする際に大変便利です。

今回は、高金利通貨として人気のトルコリラを含む米ドルトルコリラ(USD/TRY)でスワップポイントを計算してみました。

スワップポイントを計算するために、①口座の基本通貨、通貨ペア、証拠金のレバレッジ、口座タイプ、ロット数量を入力します。その後、「計算する」ボタンを押すと、②買いスワップの金額と売りスワップの金額が口座の基本通貨(円建て口座の場合は円)で計算されます。

上記の画像の場合、スワップ買い(JPY)の欄に「-6111.28」、スワップ売り(JPY)の欄に「3.160.58」と表示されていますので、USD/TRY1ロットを売った場合、1日当たり3.160.58円のプラススワップを受け取ることができる一方、USD/TRY1ロットを買った場合、1日当たり6111.28円のマイナススワップが口座残高から差し引かれることになります。

Traders Trust

Traders Trustでも、「オールインワン計算ツール」を使用すると、スワップポイントの計算ができます。XM Tradingと同様に、必要証拠金やピップ値(1Pips当たりの損益変動の金額)の計算も同時に行うことができます。

こちらも、米ドルトルコリラ(USD/TRY)でスワップポイントを計算してみます。

スワップポイントを計算するために、①口座基本通貨、通貨ペア、ロット数(ロットでのボリューム)を入力します。その後、「計算する」ボタンを押すと、②買いスワップ(スワップ・ロング)の金額と売りスワップ(スワップ・ショート)の金額が口座の基本通貨(円建て口座の場合は円)で計算されます。

上記の画像の場合、スワップ・ロングの欄に「-4,036.36」、スワップ・ショートの欄に「386.87」と表示されていますので、USD/TRY1ロットを売った場合、1日当たり386.87円のプラススワップを受け取ることができる一方、USD/TRY1ロットを買った場合、1日当たり4,036.36円のマイナススワップが口座残高から差し引かれることになります。

海外FX業者でスワップトレードはできるか【国内FXと比較】

海外FXのスワップトレードは対ユーロ・対ドルの通貨ペア

スワップトレードに最適なのは、マイナー通貨と呼ばれる高金利通貨と低金利であるメジャー通貨を組み合わせた通貨ペアです。通貨ペア同士の政策金利差が大きくなるほど、スワップポイントも高くなります。代表的な高金利通貨はトルコリラやメキシコペソ、南アフリカランドです。国内FX業者では、これらの高金利通貨を低金利の円と組み合わせ、トルコリラ円、メキシコペソ円、南アフリカランド円という通貨ペアを提供しています。

一方、海外FXは、海外トレーダーを主に対象にしているので、基軸通貨の米ドルを中心にユーロ、ポンドなどで通貨ペアを設定しています。スワップポイントの高い通貨ペアには、高金利通貨をユーロやドルと組み合わせた、ユーロトルコリラやドルメキシコペソがあります。ユーロやドルも金利は低く設定されているので、スワップ運用が可能です。


海外FXと国内FXとのスワップ金額を比較

全体的にみると、国内FX業者が提供するスワップポイントの方が、海外FX業者よりも魅力的であることが多いです。これには、国内FX業者がスワップポイントの高さを顧客獲得のためのアピールに利用しているという事情があります。しかし、海外FXでも、強制ロスカット水準が低い、レバレッジが高い、対ユーロ・対ドルの通貨ペアが豊富であるなど、国内FX業者にはない魅力があります。

国内FXで人気の高金利通貨ペアである南アランド円、メキシコペソ円、トルコリラ円は、ほとんどの海外FX業者で取り扱いがないため、国内FX業者と海外FX業者のスワップポイントの違いを直接比較することはできません。そのため、国内FXと海外FXの高金利通貨ペアの違いがよく分からないという声をよく聞きます。

そのため、ここでは、高金利通貨であるリラ、ペソ、ランドを含む、トルコリラ円(TRY/JPY)とユーロトルコリラ(EUR/TRY)、メキシコペソ円(MXN/JPY)とドルメキシコペソ(USD/MXN)、南アランド円(ZAR/JPY)とユーロ南アランド(EUR/ZAR)で、国内FX業者と人気海外FX業者のXM Tradingのスワップポイントを比較してみます。異なる通貨ペアでの比較となるため、正確な比較はできませんが、海外FXでもリラ、ペソ、ランドなどの高金利通貨のスワップポイントは他の通貨ペアと比較して高く設定されています。

国内FX業者と海外FX業者のスワップポイント比較

FX業者 通貨ペア 1日の
スワップ金額
直近1年の
価格変動幅
直近5年の
価格変動幅(※)
国内FX業者
(レバレッジ25倍)
TRY/JPY 50~600円 41万円 300万円
MXN/JPY 40~130円 16万円 38万円
ZAR/JPY 40~160円 16万円 37万円
xem
(レバレッジ888倍)
TRY/JPY 1,800円 200万円 800万円
USD/MXN 700円 32万円 500万円
EUR/ZAR 1,200円 17万円 400万円

国内FX業者のスワップポイント(レバレッジ25倍)

TRY/JPY
1日のスワップ金額 50~600円
直近1年の価格変動幅 41万円
直近5年の価格変動幅(※) 300万円
MXN/JPY
1日のスワップ金額 40~130円
直近1年の価格変動幅 16万円
直近5年の価格変動幅(※) 38万円
ZAR/JPY
1日のスワップ金額 40~160円
直近1年の価格変動幅 16万円
直近5年の価格変動幅(※) 37万円

海外FX業者のスワップポイント

TRY/JPY
1日のスワップ金額 1,800円
直近1年の価格変動幅 200万円
直近5年の価格変動幅(※) 800万円
USD/MXN
1日のスワップ金額 700円
直近1年の価格変動幅 32万円
直近5年の価格変動幅(※) 500万円
EUR/ZAR
1日のスワップ金額 1,200円
直近1年の価格変動幅 17万円
直近5年の価格変動幅(※) 400万円

(2020年3月25日時点、10万通貨、金額は円換算して四捨五入)

上記の表を見ると、海外でも1ロット当たりのスワップポイントは高いことが分かります。但し、異なる通貨ペアなので、単純に1ロット当たりのスワップポイントで比較することはできません。スワップトレードは、スワップポイントを受け取ることを目的として長期間ポジションを保有するトレードスタイルなので、資金量に対してどの程度のポジションを保有するかで収益金額が決まります。

ポジション量を決定する基準はトレーダーによって様々ですが、過去の値動きによる価格変動幅から計算した想定含み損金額も考慮する必要があります。長期保有を目的としたスワップトレードの場合、スキャルピングやデイトレードなどの他のトレードスタイルと比較して、数百~数千pipsの大きな含み損が発生しても損切り決済をしない場合が多いため、口座残高に対して余裕を持ったポジション量にすることが重要です。

国内FX業者で取り扱いの多いトルコリラ円、メキシコペソ円、南アランド円と比較すると、海外FX業者で取り扱われるユーロトルコリラ、ドルメキシコペソ、ユーロ南アランドは値動きの幅が大きいため、口座残高が同じであればポジション量を少なくするのが望ましいです。

編集部

編集部の
コメント

スワップトレードを行う際には、1ロットのスワップポイントだけでなく、資金量や価格変動リスクを考慮して、トレードする通貨ペアやポジション量を決定する必要があります。


強制ロスカット水準が低い・レバレッジが高い

海外FX業者の強みの1つは、「強制ロスカット水準が低い」「レバレッジが高い」という点です。強制ロスカットとは、証拠金維持率が一定数値以下になった場合、FX業者が強制的にポジションを決済するという仕組みのことです。この仕組みがあることによって、トレーダーの資金は最低限守られるようになっています。

ですが、スワップ運用に適しているマイナー通貨はファンダメンタルズの変化によって大きくレートが変動することもあり、強制ロスカット水準が高いとポジションが大きな損失となる価格で決済されてしまう可能性もあるのです。一方、強制ロスカット水準が低く、ポジションを保有し続けられれば、その後価格が元に戻るのを待つこともできます。長くポジションを保有するスワップトレードにとっては、強制ロスカット水準が低いことは大きなメリットです。

国内FX業者は強制ロスカット水準を100%に設定している業者が多いですが、海外FX業者は、20%など低い水準に設定している業者がほとんどです。

国内FX業者と海外FX業者の強制ロスカット水準・レバレッジの比較

FX業者 強制ロスカット水準 レバレッジ ドル円1万通貨保有時の必要証拠金
国内FX業者 50~100%が多い 25倍 約44,000円
xem 20% 888倍
(ゼロ口座は500倍)
約1,200円
tfx 20% 500倍 約2,200円
trv 100% 200倍
(Xレバレッジ口座は400倍)
約5,500円
tdt 20%
(VIP口座は50%)
500倍
(VIP口座は200倍)
約2,200円
fxd 50% 500倍 約2,200円
国内FX業者
強制ロスカット水準 50~100%が多い
レバレッジ 25倍
ドル円1万通貨保有時の必要証拠金 約44,000円
XM Trading
強制ロスカット水準 20%
レバレッジ 888倍
(ゼロ口座は500倍)
ドル円1万通貨保有時の必要証拠金 約1,200円
Titan FX
強制ロスカット水準 20%
レバレッジ 500倍
ドル円1万通貨保有時の必要証拠金 約2,200円
Tradeview
強制ロスカット水準 100%
レバレッジ 200倍
(Xレバレッジ口座は400倍)
ドル円1万通貨保有時の必要証拠金 約5,500円
Traders Trust
強制ロスカット水準 20%
(VIP口座は50%)
レバレッジ 500倍
(VIP口座は200倍)
ドル円1万通貨保有時の必要証拠金 約2,200円
FXDD
強制ロスカット水準 50%
レバレッジ 500倍
ドル円1万通貨保有時の必要証拠金 約2,200円

また、レバレッジが高ければ高いほど必要証拠金が少なくなり、強制ロスカット水準に達する可能性が低くなります。国内FX業者では、規制により個人口座のレバレッジが最大25倍に制限されていますが、当サイトで紹介している海外FX業者は、200倍~888倍のレバレッジを提供しています。このため、例えばドル円を1万通貨保有した場合の証拠金は、国内FX業者であれば約44,000円ですが、海外FX業者あれば2,000~5,000円程度に抑えることができます。レバレッジの高さも、海外FX業者でスワップトレードを行う際のメリットです。

海外FX業者でスワップトレードのシミュレーションをしてみる

XM Tradingのスワップシュミレーション

ここでは、人気海外FX業者のXM Tradingで高金利通貨ペアを1ロット(10万通貨)分、1年間保有した場合に、どれぐらい利益が出るのかを検証してみたいと思います。尚、スワップは1年間固定と仮定します。

XM Tradingのスワップポイント

通貨ペア 1年間保有した場合
USD/JPY 151円 -1,359円 約5万5,000円
(買いポジション)
USD/MXN -2,397円 734円 約26万8,000円
(売りポジション)
USD/TRY -3,777円 712円 約26万円
(売りポジション)
EUR/TRY -5,081円 1,804円 65万8,000円
(売りポジション)
EUR/ZAR -2,959円 1,178円 43万円
(売りポジション)
USD/JPY
151円
-1,359円
1年間保有した場合 約5万5,000円
(買いポジション)
USD/MXN
-2,397円
734円
1年間保有した場合 約26万8,000円
(売りポジション)
USD/TRY
-3,777円
712円
1年間保有した場合 約26万円
(売りポジション)
EUR/TRY
-5,081円
1,804円
1年間保有した場合 65万8,000円
(売りポジション)
EUR/ZAR
-2,959円
1,178円
1年間保有した場合 43万円
(売りポジション)

(2020年3月26日時点、金額は円換算して四捨五入)

とりわけ、おすすめなのが「米ドルメキシコペソ(USD/MXN)」です。10万通貨当たりの証拠金は12,000円程度で、為替レートの変動幅も非常に安定しています。スワップトレードでは、長期にわたって通貨の価値が下落し続けてしまうと、スワップポイントを受け取っても、為替レートの変動による含み損でトータルの損益がマイナスとなってしまいます。為替レートが安定しているボックス相場が適しており、米ドルメキシコペソはとても魅力的な投資環境です。

メキシコは高金利通貨の中では格付けが上位であり、これからの発展が期待されている国です。直近2年間の日足チャートを見てみると、米ドルメキシコペソ1ドル18.41~20.95で推移しています。

両建てのスワップ運用ができる業者も一部でありますが、ここまで解説してきたとおり、大半のFX業者ではマイナススワップの方がプラススワップを上回っています。そのため、スワップを目的にした両建てはおすすめしません。また、海外FX業者によってはスワップを目的にした両建てを禁止している業者もあります。


スワップトレードでは証拠金維持率に注意

スワップトレードに最適なマイナー通貨ペアは、流動性が低いためボラティリティも安定しています。但し、注意したい点があります。

マイナー通貨ペアの取引は、国際情勢の急激な変化によるファンダメンタルズの影響を受けやすく、テクニカル分析が役に立たないことがあります。また、1ロットのポジションに対する証拠金も少なくて済みますので、スワップポイントを受け取れる方向にポジションを持ち過ぎてしまい、逆方向に動いて大きな含み損を抱えてしまうトレーダーもいます。特に、スワップ運用が目的のトレーダーは、我慢強く持ち堪えてしまうので、「いつか戻るだろう」「スワップでマイナス分を補てんできる」と考えてしまいがちです。

しかし、FXトレードでは、時折急激な一方通行の値動きが起きることがあります。2018年には、トルコリラの急落、通称トルコリラショックが起きましたが、これは、スワップ派トレーダーのストップロス(損切による反対売買)を狙って仕掛けられたものではないかという人もいます。

スワップ目的でトルコリラ円の買いポジションを保有していたトレーダーが、急速な価格の低下によって損切り決済をすると、売り注文が行われることになり、価格がさらに低下してしまうのです。長期保有を前提とするスワップトレードでは、一時的な価格の急落に耐えられるよう、証拠金維持率に余裕を持ったポジション量にすることが重要です。

スワップフリー口座があるって本当?

スワップフリー口座というのをご存じでしょうか。別名「イスラム口座」とも呼ばれています。主な対象者はイスラム教徒です。イスラム教には、金利が発生する取引をしてはいけないという教えがあるためです。スワップフリー口座では、文字どおりスワップポイントが一切発生しません。Traders Trustでもスワップフリー口座を提供していますが、ムスリム(イスラム教徒)証明書が必要です。また、XM Tradingでは2019年9月にスワップフリー口座の提供を終了しています。

トレードするときはスワップポイントの確認を

ここまで海外FX業者のスワップポイントについて解説してきました。スワップ目的のトレードだけでなく、日をまたいでポジションを保有するスイングトレーダーや、短期売買でも日をまたぐ場合は、スワップポイントがトレードに影響を与えます。海外FX業者ごとに取引する通貨ペアのスワップポイントを確認してみましょう。

オーダー・約定に関連したよくある質問(FAQ)

オーダー・約定関連

Updated最終更新:
安藤光輝

安藤光輝

プロトレーダー

当社ライター兼プロトレーダー

海外FXブローカーを駆使する、現役トレーダー兼ライター

<プロフィール>

20歳から国内FXを開始し、ほとんど全ての資金を失う。その後、独自のブレイクアウト手法を確立し、海外FX専業トレーダーに移行。各海外FXブローカーの特長を利用した取引により生計を立てる。現役トレーダー。FXplusでコラムを担当。

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