当社(FXplus)は、2023年3月1日〜2023年3月31日の期間を対象とした、「重要イベント」と「主要銘柄のボラティリティ」にみる市場動向をまとめたデータを公開しました。
2023年3月の円相場は、15日に上昇トレンドラインも超えて当月最大のボラティリティを記録しました。
人気通貨ペアのボラティリティ動向と取引量
人気通貨ペアドル円(USD/JPY)、ユーロドル(EUR/USD)、ユーロ円(EUR/JPY)、ポンド円(GBP/JPY)を対象にした今回の調査結果では、いずれの銘柄も米国小売売上高という共通のファンダメンタルズ要因を強く意識した動きが確認されました。また、全体として2月よりも相対的にボラティリティが増加するという傾向も共通しています。
米国小売売上高に強く反応したユーロドル
ユーロドル(EUR/USD)のボラティリティ推移(対象月:2023年2月・3月)
ユーロドル(EUR/USD)の2月と3月のボラティリティ推移を比較した上記グラフから、3月中旬にボラティリティが急拡大したことが確認できます。当月最大のボラティリティを記録したのは15日の243.8pipsで、先月の148.7pipsと比べて大きな増加を見せました。同日は米国小売売上高の発表があったタイミングで、発表された結果が事前の予想から大幅に乖離することはありませんでしたが、2カ月ぶりの減少に転じました。市場参加者の個人消費・景気に対する関心は高いため、結果がボラティリティに反映された可能性が高いと言えます。1日あたりの平均ボラティリティに関しても、2月の約85pipsに対して3月は約96pipsと、おおよそ10pipsほど増加しました。
全体的にボラティリティに恵まれたドル円
ドル円(USD/JPY)のボラティリティ推移(対象月:2023年2月・3月)
ドル円(USD/JPY)の2月と3月のボラティリティ推移を比較した上記グラフから、3月のドル円は、2月と比べてボラティリティが増加したことが確認できます。1日当たりの平均ボラティリティでは、2月の約144pipsに対して3月は約165pipsと、おおよそ20pips程度増加しました。3月で1日当たりの最大ボラティリティとなったのは、ユーロドルと同じく15日の289.9pipsです。米国小売売上高の市場参加者の関心の高さが、ドル円のボラティリティにも分かりやすく反映されたと言えるでしょう。ただし、15日のみボラティリティが大きく拡大したユーロドルと比べて、3月のドル円はボラティリティが拡大するシーンが他にも何度かありました。