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Pepperstone CEO、ASICによる規制策に問題を提起

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UPDATE2020.08.13

ライセンス・規制

Pepperstone CEO、ASICによる規制策に問題を提起

ASIC

金融業界及びイノベーションの創出に悪影響を与えていると指摘

オーストラリア最大のリテールFXブローカーであるPepperstone Group Limited(本社:Level16, Tower One, 727 Collins Street, Melbourne, VIC 3008, Australia[1])【以下、Pepperstoneと称す】のCEOであるTamas Szabo氏は、オーストラリア証券投資委員会(Australian Securities and Investments Commission)【以下、ASICと称す】が講じる規制策に対し疑問を呈している。[2]

ASICは、欧州証券市場監督局(The European Securities and Markets Authority, ESMA)と足並みを揃える形で、CFDの規制強化とバイナリーオプション取引の禁止を導入する意向である。Szabo氏は、オーストラリアの金融・規制テクノロジー特別委員会(Select Committee on Financial Technology and Regulatory Technology)に宛てた書簡において、CFDの規制強化は同国経済にとって最重要事項ではないと論じている。また同国は、柔軟性と安定性があり、イノベーションをサポートする原則主義に基づいた規制環境という大きなメリットを失いつつあると懸念を表明している。

更にSzabo氏は、革新的な商品を開発する企業が事業拠点の選択に際し、ASICによる金融商品取引規制策は多大な影響を及ぼしている模様であり、規制策に矛盾が生じているとも指摘している。当初、2014年にオーストラリアの金融制度調査委員会(Financial System Inquiry)が商品取引規制策を策定した際、同委員会は規制策の導入は最終手段であり、効果的な規制策であれば、イノベーションに大きな影響を与えないであろうと発言していたとのことだ。しかしながら、その後商品取引規制に関する権限を引き継いだASICは、この考えを踏襲しないばかりか、8つの主要な法律の改正を主張するなど、頻繁に権限を乱用しているという。そのためSzabo氏は、フィンテック企業のような金融サービス業者は、現行の規制環境の下では事業を運営できず、当局による規制策が商品の中核機能の開発に悪影響を及ぼしているとの見解を示している。

ASICの規制策が、オーストラリアの金融業界及びイノベーションに対して悪影響を与えると考える企業はPepperstoneだけではない。Sophie Grace and TRActionのディレクターを務めるSophie Gerber氏は、当局の提案している規制策案は、同国のイノベーションの創出に影響を及ぼす可能性があるという。Gerber氏は、ASICが厳格で恣意的な姿勢で権限を振りかざせば、イノベーションや国内外の企業による起業意欲に悪影響を与えるため、慎重に権限を行使すべきであると指摘している。またGerber氏は、ASICがレバレッジ規制に焦点を当てることへの反対と共に、現行の規制フレームワークにおいて、ライセンスの未取得や不正取得、不適切な販売などを行う企業に対し、事業停止や罰則を課せられていないことが問題だという。

尚、Szabo氏は、オーストラリアが競争力を維持し、金融テクノロジー業界に活力を取り戻す提言を行っている。具体的には、当局がイノベーションに悪影響を与える規制策を無用に講じることに対し、慎重になるべきであると共に、商品取引規制策は最終手段として用い、政府と規制当局が積極的に規制システムの安定性の確保を図るべきであるという。金融業界から疑問の声が上がるなか、レバレッジ規制に焦点を当てているASICが、今後如何なる規制策を講じるか注目したい。

official release 2020.01.27

出典元:

ニュースコメント

ASICの規制策への対応に苦心する豪拠点の海外FXブローカー

オーストラリアは、他の先進諸国と比較して緩やかな規制策を敷いてきたことから、規制上の裁定(Regulatory Arbitrage、規制逃れ)が生じていると指摘されている。そのため、金融規制を司るASICは、より厳格なCFD・バイナリーオプション取引規制策を講じる意向である。また、ASICは新規制策を2021年から適用開始する方針を示している。更に、同国を拠点とする海外FXブローカーにとって、大きな収益源となっていた中国人顧客向けのサービスを停止するよう強く要請しており、ブローカー各社は目まぐるしく変化する規制環境への対応に苦心している状況だ。但し、このような不安定な規制スキームにおいても、オーストラリアを拠点とする海外FXブローカーは、顧客の維持・拡大に向けた様々な戦略を打ち出している。例えば、Global PrimeがTradesocioと機能統合を図ったほか、ACY Securitiesがティムケーヒルをブランドアンバサダーに起用し、ブランド認知度の向上を模索している。オーストラリアに規制強化の波が押し寄せるなか、多彩な戦略を打ち出す海外FXブローカー各社の顧客獲得動向にも注目が集まりそうだ。

プラナカンカン
筆者:プラナカンカン
著者詳細

国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。慶應義塾大学卒。

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EDITOR制作/編集 FXplus編集部

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