Select Language

伊国家証券委員会、バイナリーオプション・CFD規制策を恒久化

伊国家証券委員会、バイナリーオプション・CFD規制策を恒久化

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS
update 2022.01.26 13:09
伊国家証券委員会、バイナリーオプション・CFD規制策を恒久化

update 2022.01.26 13:09

両商品の複雑性や透明性の欠如などを懸念

イタリアの金融監督当局である国家証券委員会(Commissione Nazionale per le Società e la Borsa)【以下、CONSOBと称す】は21日、恒久的なバイナリーオプション及びCFD規制策を導入したことを発表した。[1]

CONSOBが導入した規制策は、欧州証券市場監督局(European Securities and Markets Authority)【以下、ESMAと称す】が適用している一時的な規制策と同様の内容を採り入れ、ブローカー各社に対し、イタリア国内外の個人投資家向けバイナリーオプション取引サービスの提供禁止と、CFD取引のレバレッジ制限や強制ロスカット及びゼロカットシステム(negative balance)の採用、インセンティブ供与の禁止、リスク警告の開示を求めている。バイナリーオプション取引規制は2019年7月2日から、CFD取引制限は2019年8月1日からそれぞれ適用開始される見込みだ。CONSOBは、CFD及びバイナリーオプションのマーケティング及び販売方法に問題があることを指摘しており、両商品の複雑性や透明性の欠如、そして期待リターンと損失リスクの大きさに不釣り合いが生じることによって、個人投資家保護の観点から重大な懸念を抱いていると主張している。

今回、CONSOBは、ESMA新規制策を恒久化させる最新の監督当局となったが、これまでに複数の欧州各国の当局が新規制策を適用もしくは導入を検討している状況だ。足元ではESMAが3か国の新規制策導入に同意している他、オーストリア金融市場庁がESMA新規制策を恒久化させる意向を示している。今後、欧州全域でESMA新規制策を恒久化させる動きが出てくることが予想され、ブローカー各社は新規制策を遵守した上で透明性の高い経営が求められていると言えるであろう。

release date 2019.06.21

出典元:

ニュースコメント

欧州各国で進む規制強化はどのように帰着するか

投資家保護の観点からESMAの導入するバイナリーオプション・CFDに対する規制策は、欧州各国で取り入れられ始めている中、ハイレバレッジでの取引を好むトレーダーは、ESMAの規制を受けないオフショアブローカーへと流れる状況が見受けられている。この動きは、日本の金融庁が2010年にFXのレバレッジを最大50倍に、続く2011年には最大25倍と規制した際に、国内トレーダーやブローカーから強い反感を受けると同時に、高いボラティリティで取引を行うトレーダーは、高レバレッジを提供する海外ブローカーへと流出した動きと同様な流れであるといえよう。2018年に金融庁は新たに最大10倍に引き下げるレバレッジ規制の強化を検討してきたが、市場関係者から反対意見が続出し最大25倍に据え置きすることとなった。ESMAの規制強化の影響は、トレーダーだけでなく、ブローカーもオフショアへ移動する流れを生み出しており、マレーシアのラブアン島などでは事業運営のコスト削減や規制の緩さからブローカーから注目を集めているようだ。規制強化によって市場が縮小するのか、はたまた悪質なブローカーが淘汰され健全な市場となり活気が生まれるのか、欧州市場の今後に注目していきたい。


Date

作成日

2019.06.21

Update

最終更新

2022.01.26

プラナカンカン | Peranakankan

執筆家&投資家&翻訳家&資産運用アドバイザー

arrow
プラナカンカン

国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒。

この記事は、お役に立ちましたか?

ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。

お問い合わせ先 [email protected]

貴重な意見をいただきありがとうございます。
貴重な意見をいただきありがとうございます。

関連記事

アクセスランキング

仮想通貨BBの将来性は?ビットコイン向けリステーキングチェーンBounceBitについて解説

仮想通貨(暗号資産)BBは、レイヤー1ブロックチェーンBounceBitのネイティブトークンです。BounceBitは、ビットコイン(BTC)をリステーキングできるインフラとして機能します。
New
update2024.04.25 20:00

セービングとステーキングの違いとは?仕組みや利率・やり方を解説

仮想通貨(暗号資産)を運用する代表的なサービスとして「セービング」と「ステーキング」があります。よく似た両者には、どのような違いがあるのでしょうか。当記事では、セービングとステーキングの違いや仕組み、利率、やり方などを解説します。
New
update2024.04.25 19:30

Zoomexがプレイ金額杯を開催!To The Moonをプレイして総額17万円相当の賞金・特典を獲得

Zoomex(ズーメックス)が、プレイ金額杯の開催を発表しました。To The Moonをプレイしてランキングに入賞すると、総額17万円相当の賞金・特典を獲得できます。キャンペーンは、2024年4月30日午前9時(日本時間)までです。
update2024.04.23 20:00

BigBossが新規ユーザー向けの入金ボーナスを提供!最大1万3,700ドルを付与

海外FX業者のBigBossが入金ボーナスの提供を開始します。今回のボーナスプログラムでは累積入金額によって付与率が変化し、最大1万3,700ドルが付与されます。入金ボーナスの付与条件や対象、注意点などをまとめました。
update2024.04.22 20:30

ThreeTraderが3周年を記念したキャンペーンを開催!

海外FX業者のThreeTraderが、3周年を記念したキャンペーンの第一弾を開催しています。キャンペーン期間中に本人確認審査を完了、または初回入金を行うと合計20ドルのキャッシュバックを受け取れます。
update2024.04.19 21:00

Bybitの新ローンチパッドに仮想通貨PBUXが登場!参加方法やPlaybuxの独自トークンについて解説

Bybitのローンチパッドに仮想通貨PBUXが登場します。PBUXは、エンターテインメントWeb3.0プラットフォーム「Playbux」の独自トークンです。計測開始日時は2024年4月18日午前9時からです。
update2024.04.18 21:00

XS.comが賞金総額100万円超のデモトレード大会「Lucky Contest」を開催!

海外FX業者のXS.comが、2024年4月29日よりデモトレード大会「Lucky Contest」を開催します。上位5名には総額100万円の賞金が贈られ、上位入賞を逃した方にも抽選で賞金が当たります。参加には事前のエントリーが必要です。
update2024.04.17 20:00

仮想通貨OMNIの将来性は?ロールアップを統合するレイヤー1ブロックチェーンについて解説

仮想通貨OMNIは、イーサリアムのロールアップを統合するブロックチェーン、Omni Networkのネイティブトークンです。Omni Networkを使用すると、イーサリアムの流動性とユーザーにアクセスできるグローバルアプリケーションを構築できます。
update2024.04.16 21:00

メタマスクにリップル(XRP)は送金できる?メタマスクの対応ブロックチェーンについて解説

メタマスク(MetaMask)は、複数の仮想通貨(暗号資産)を管理できる人気の高い仮想通貨ウォレットですが、メタマスクにリップル(XRP)は送金できるのでしょうか。
update2024.04.16 20:00

仮想通貨SUI(スイ)に対応したウォレットの作り方|ウォレットの種類や機能も解説

Mysten Labsが開発するレイヤー1ブロックチェーン「Sui Network」上では、さまざまなWeb3アプリが開発・提供されています。アプリを利用する際に必要となるのが、SUIウォレットです。主なSUIウォレットの種類や機能、作り方、SUIウォレットのリスクなどを解説します。
update2024.04.12 20:00
youtube youtube

免責事項:Disclaimerarw

当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。

本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー

クッキー利用に同意する
share
シェアする
Line

Line

Facebook

Facebook

X

Twitter

キャンセル