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ロンドン証券取引所グループ、リフィニティブ買収に関し当局承認を得られる見通し

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update 2021.08.31 15:31
ロンドン証券取引所グループ、リフィニティブ買収に関し当局承認を得られる見通し

update 2021.08.31 15:31

2021年第1四半期までに買収手続きを完了する予定

ロンドン証券取引所グループ(本社:10 Paternoster Square London EC4M 7LS[1])【以下、LSEGと称す】が、金融情報会社Refinitiv(本社:5 Canada Square London E14 5AQ United Kingdom[2])【以下、リフィニティブと称す】を270億ドルで買収する計画に関し、EU(欧州連合)の競争当局より承認を得られる見通しになったと、ロイター通信が関係筋2名の話として伝えた。[3]

LSEGによるリフィニティブの買収に関しては、2019年8月に両社の間で合意に達していた。米英の金融当局から承認を得られていた一方、EUの主要機関である欧州委員会(EC)は独占禁止法を巡る審査を開始した。同審査は難航し、ECは2021年1月15日まで承認期限を延長していた。このような中、2020年10月、LSEGは傘下のイタリア証券取引所(Borsa Italiana)を競合のユーロネクスト(Euronext)に売却した他、向こう10年間、競合他社によるデータサービスへのアクセスを認めたことにより、EU競争当局からの承認取得に繋がった模様だ。今回、承認を得られたことで、LSEGは目標の期限とする2021年第1四半期までに、リフィニティブの買収手続きを完了できる見通しとなった。

金融データサービスは、過去数十年の間に急速に需要が高まっている分野だ。多くのプレーヤーが同分野へ参入しているものの、長年の経験を誇るブルームバーグ(Bloomberg)が、依然としてトップの座に君臨している。LSEGが正式にリフィニティブを傘下に収めることで、業界リーダーのブルームバーグに次ぐ、2番目の規模を誇る金融データ提供業者が誕生することになる。直近では、S&Pグローバル(S&P Global)がIHSマークイット(IHS Markit)を買収すると発表し、巨大情報サービス会社となる見込みであるが、LSEGとリフィニティブ陣営の市場シェアに劣る模様だ。

LSEGが需要高まる金融データサービスを提供するリフィニティブをグループに加えることで、更なる業容拡大が期待できそうだ。

release date 2020.12.07

出典元:

ニュースコメント

情報サービス部門を柱とするLSEG

足元において、LSEGは指数や市況データなどの取引データを扱う情報サービス部門の強化に舵を切っている。実際に、同分野の売上高は会社全体の4割程を占める最大の稼ぎ頭となっている。金融データサービス市場が盛り上がりを見せる中、同社傘下に収まる見込みのリフィニティブは、積極的にサービス拡充を図っている状況だ。例えば、リフィニティブはターム物SONIA参照金利のベータ版をリリースした他、リフィニティブは低レイテンシーなデータフィードの提供を開始している。これらのサービス強化が奏功し、直近では、SteelEyeがリフィニティブの市場データを活用するなど、着実に顧客基盤の拡大に成功している模様だ。一方、世界最大の株式市場であるニューヨーク証券取引所(NYSE)を傘下に持つインターコンチネンタル取引所(ICE)やドイツ取引所など、グローバル証券取引所も金融データサービスの強化を推進している。競争環境が激化する中、LSEGはリフィニティブと連携し、更なるグローバルリーチの拡大に向けて如何なるソリューションを提供するか今後も注目したい。


Date

作成日

2020.12.07

Update

最終更新

2021.08.31

プラナカンカン | Peranakankan

執筆家&投資家&翻訳家&資産運用アドバイザー

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プラナカンカン

国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒。

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