Select Language

ドイツ銀行、新たなFXインデックスをリリース

ドイツ銀行、新たなFXインデックスをリリース

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS
update 2022.04.20 12:28
ドイツ銀行、新たなFXインデックスをリリース

update 2022.04.20 12:28

21種類の新興国通貨をトラッキング

ドイツ最大の銀行であるドイツ銀行は7月7日、新興国市場のアセットクラスの重要性が高まっていることに対応すべく、21種類の新興国通貨をトラッキングするFXインデックスをリリースした。[1]

ドイツ銀行の新興国市場リサーチチームは、新興国通貨のパフォーマンスを包括的にトラッキングする4つのFXインデックスを開発した。いずれのインデックスも21種類という広範な新興国通貨をカバーしている他、ウエイトを固定もしくは3年毎にリバランスしたり、スポットやトータルリターンを算出する設計になっている。但し、これらのFXインデックスは、市場で取引することはできないという。

新FXインデックスのリリースに際し、ドイツ銀行の新興国市場リサーチチーム・グローバルヘッドを務めるサメール・ゴエル氏と、同行の新興国市場担当ストラテジストを務めるオリバー・ハーベイ氏は、それぞれ以下のようにコメントしている。

中国を筆頭とするアジア経済の成長により、投資環境が変化すると共に、世界経済に与える影響が増しております。近年、新興国におけるクレジット及び通貨市場の取引高は急速に増加しており、新興国市場に資金を投じる投資家にとって、これまで以上に新興国市場の通貨パフォーマンスをトラッキングする重要性が高まっております。

Sameer Goel, Global Head of EM Research, Deutsche Bank - Deutsche Bank - より引用

新興国における債券市場の発展に対応すべく、我々は新たなFXインデックスを開発しました。同インデックスは、合計で21種類の通貨をカバーする幅広いユニバースを構成している他、新興国市場の投資家にとってキャリートレードが重要な投資戦略になる中、スポットとキャリーという両方のパフォーマンスを反映させております。

Oliver Harvey, EM strategist, Deutsche Bank - Deutsche Bank - より引用

ドイツ銀行は、新興国市場の経済及び投資規模が相対的に高まっていると指摘している。例えば、中国国債は2020年9月、先進国の国債などを主要投資対象とする世界国債インデックス(World Government Bond Index, WGBI)への組み入れが決まった。これにより、中国に大量の資金が流入すると見込まれており、同行のストラテジストは、向こう5年間で中国人民元建て債券に6,000億ドルが流れ込むと予想している。またドイツ銀行は、新興国市場において現地通貨建て国債発行が増加する他、新興国債券へのパッシブ投資が拡大すると見込んでいる。外国人投資家による現地通貨建ての新興国国債保有額に関しては、2004年は8,000億ドルであったが、2019年には約2兆ドルにまで増加している。これを受け、通貨エクスポージャーをヘッジするか否かを判断する際の参考となる、新興国通貨をトラッキングした情報を求める投資家ニーズが高まっているという。その他、新興国通貨の取引高が飛躍的に増加しており、店頭FX市場の取引高に占める新興国市場のシェアは、2007年の12%から現在は25%に拡大しているとのことだ。

ドイツ銀行による新FXインデックスのリリースをきっかけに、新興国債券及び通貨市場が更に活性化することに期待したい。

release date 2021.07.09

ニュースコメント

comment

グローバル金融プレーヤーが注力するアジア市場


数多くのグローバル金融プレーヤーが、中長期的に高い経済成長が見込まれるアジア市場の開拓を試みている。今回、新興国にフォーカスした新FXインデックスを開発したドイツ銀行は、シンガポールにFX取引エンジンを設置するなど、中国人民元を含むアジア市場の取引急増への対応を進めている状況だ。グローバル展開する海外FXブローカーに関しても、取引需要が急拡大するアジアで市場開拓を進めている。例えば、最大レバレッジ3,000倍を武器とするFBS(エフビーエス)は、インドネシアでNo.1の人気を誇るトレーディングアプリとして、FBS CopyTradeがベストソーシャルトレーディングプラットフォーム賞を獲得している。同社はアジア・ベストトレーディングプラットフォーム賞も受賞しており、アジア市場で着実に顧客基盤の拡大に成功している模様だ。また、International Business Magazine Awardsにて3つの賞を受賞したBigBossは、取引需要が拡大するアジアを中心に戦略展開を図っており、VPN(Virtual Private Network)を利用しないコピートレードシステムであるMASS(Multi Account Sharing System)をリリースするなど、独自性を打ち出した新サービスの提供を試みている。更に、仮想通貨CFDの取り扱いを開始したTitan FXや、固定スプレッドやスリッページなしの安定したトレード環境を構築するeasyMarkets(イージーマーケット)では、注目度高まる中国人民元/日本円(CNH/JPY)の取引が可能だ。グローバル金融プレーヤー各社が、更なる顧客基盤の拡大に向けて如何なるソリューションを提供するか今後も注目したい。


Date

作成日

2021.07.09

Update

最終更新

2022.04.20

プラナカンカン | Peranakankan

執筆家&投資家&翻訳家&資産運用アドバイザー

arrow
プラナカンカン

国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒。

この記事は、お役に立ちましたか?

ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。

お問い合わせ先 [email protected]

貴重な意見をいただきありがとうございます。
貴重な意見をいただきありがとうございます。

関連記事

アクセスランキング

仮想通貨BBの将来性は?ビットコイン向けリステーキングチェーンBounceBitについて解説

仮想通貨(暗号資産)BBは、レイヤー1ブロックチェーンBounceBitのネイティブトークンです。BounceBitは、ビットコイン(BTC)をリステーキングできるインフラとして機能します。
New
update2024.04.25 20:00

セービングとステーキングの違いとは?仕組みや利率・やり方を解説

仮想通貨(暗号資産)を運用する代表的なサービスとして「セービング」と「ステーキング」があります。よく似た両者には、どのような違いがあるのでしょうか。当記事では、セービングとステーキングの違いや仕組み、利率、やり方などを解説します。
New
update2024.04.25 19:30

Zoomexがプレイ金額杯を開催!To The Moonをプレイして総額17万円相当の賞金・特典を獲得

Zoomex(ズーメックス)が、プレイ金額杯の開催を発表しました。To The Moonをプレイしてランキングに入賞すると、総額17万円相当の賞金・特典を獲得できます。キャンペーンは、2024年4月30日午前9時(日本時間)までです。
update2024.04.23 20:00

BigBossが新規ユーザー向けの入金ボーナスを提供!最大1万3,700ドルを付与

海外FX業者のBigBossが入金ボーナスの提供を開始します。今回のボーナスプログラムでは累積入金額によって付与率が変化し、最大1万3,700ドルが付与されます。入金ボーナスの付与条件や対象、注意点などをまとめました。
update2024.04.22 20:30

ThreeTraderが3周年を記念したキャンペーンを開催!

海外FX業者のThreeTraderが、3周年を記念したキャンペーンの第一弾を開催しています。キャンペーン期間中に本人確認審査を完了、または初回入金を行うと合計20ドルのキャッシュバックを受け取れます。
update2024.04.19 21:00

Bybitの新ローンチパッドに仮想通貨PBUXが登場!参加方法やPlaybuxの独自トークンについて解説

Bybitのローンチパッドに仮想通貨PBUXが登場します。PBUXは、エンターテインメントWeb3.0プラットフォーム「Playbux」の独自トークンです。計測開始日時は2024年4月18日午前9時からです。
update2024.04.18 21:00

XS.comが賞金総額100万円超のデモトレード大会「Lucky Contest」を開催!

海外FX業者のXS.comが、2024年4月29日よりデモトレード大会「Lucky Contest」を開催します。上位5名には総額100万円の賞金が贈られ、上位入賞を逃した方にも抽選で賞金が当たります。参加には事前のエントリーが必要です。
update2024.04.17 20:00

仮想通貨OMNIの将来性は?ロールアップを統合するレイヤー1ブロックチェーンについて解説

仮想通貨OMNIは、イーサリアムのロールアップを統合するブロックチェーン、Omni Networkのネイティブトークンです。Omni Networkを使用すると、イーサリアムの流動性とユーザーにアクセスできるグローバルアプリケーションを構築できます。
update2024.04.16 21:00

メタマスクにリップル(XRP)は送金できる?メタマスクの対応ブロックチェーンについて解説

メタマスク(MetaMask)は、複数の仮想通貨(暗号資産)を管理できる人気の高い仮想通貨ウォレットですが、メタマスクにリップル(XRP)は送金できるのでしょうか。
update2024.04.16 20:00

仮想通貨SUI(スイ)に対応したウォレットの作り方|ウォレットの種類や機能も解説

Mysten Labsが開発するレイヤー1ブロックチェーン「Sui Network」上では、さまざまなWeb3アプリが開発・提供されています。アプリを利用する際に必要となるのが、SUIウォレットです。主なSUIウォレットの種類や機能、作り方、SUIウォレットのリスクなどを解説します。
update2024.04.12 20:00
youtube youtube

免責事項:Disclaimerarw

当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。

本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー

クッキー利用に同意する
share
シェアする
Line

Line

Facebook

Facebook

X

Twitter

キャンセル