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Nexus Mutual、大手暗号資産取引所ユーザーに分散型保険サービスを提供

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UPDATE2021.02.12

イーサリアムブロックチェーン上で相互保険の運用を実現

分散型保険を提供するNexus Mutualが、コインベースやバイナンス、Kraken(クラーケン)、ジェミニなどの大手暗号資産取引所のユーザーを対象にサービスを拡大していることが明らかになった。[1]

これまでNexus Mutualは分散型金融(DeFi)分野、主に分散型取引所(DEX)に焦点を当ててきた。しかし、中央集権型の取引所が割高な保険料を支払っているのに加え、ハッキング被害などに備えて莫大な保険基金を運用している問題を解決するために、ユーザーに直接保険サービスを提供することを実現したという。Nexus MutualのCEOであるHugh Karp氏は、大手取引所から強い需要が生じている事実に触れ、今後、同社の保険サービスを拡大していく予定だと述べた。

Nexus Mutualは英国における裁量的相互保険(Discretionary Mutual Insurance)の法的フレームワークを採用しているが、これに対して分散型のアプローチを取っている。具体的にNexus Mutualはイーサリアム(Ethereum)ブロックチェーン上に独自暗号資産のNXMトークンをプールし、分散型のガバナンスシステムを介して保険請求の承認または拒否を決定する仕組みを構築した。このシステムに参加するメンバーは各取引所に対してリスク査定を行い、NXMトークンを預け入れることで相互保険を成立させる役割を担っている。Nexus Mutualの保険サービスでは、取引所のハッキング被害で資金の10%以上を失う、または、90日以上出金が不可能となった場合、保険金を受け取ることができるようだ。

Karp氏はNexus Mutualのエコシステムが発展段階にあると言及した上で、最終的に連邦預金保険公社(FDIC)のような保険サービスを提供することを目指す必要があると主張した。また、Karp氏はNexus Mutualの分散型保険サービスが業界の課題を解決するソリューションになり得るとコメントしているが、これが暗号資産市場にどのような変化をもたらすのか、今後も同社の取り組みに注目していきたい。

official release 2021.01.14

出典元:

ニュースコメント

信頼できる保険制度の確立が求められる暗号資産市場

既存の金融業市場では、規制された環境下での顧客資産の保護が確実なものとなっているが、海外FXブローカーのICM.comが最大500万ポンド補償する保険サービスを提供するなど、各企業は更に安全性を高めるための取り組みを進めている。対照的に、暗号資産市場では投資家が想定外のリスクを数多く抱えており、それが投資を妨げる潜在的な要因となっているようだ。最近では秘密鍵の管理者と連絡が途絶えたことを背景に、大手取引所のOKExが全出金を停止するなど、投資家の不安を煽るような出来事も発生している。このようなリスクに対して大手取引所は保険プログラムを提供することで対処しているが、一部投資家はその適応範囲や制度の透明性を疑問視しているという。実際に韓国では保険会社が暗号資産のハッキング被害に対する保険金支払いを拒否し、取引所が破産申請する事態に陥った例も報告されている。今年はビットコイン価格が年初から高騰しており、暗号資産市場への注目が高まっているが、より多くの投資を呼び込むためには信頼できる保険制度の確立が必要不可欠になってくると言えるだろう。

Zero(ゼロ)
筆者:Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。投資のヒントになり得る国内外の最新動向をお届けします。

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EDITOR制作/編集 FXtopics編集部

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