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Bakkt、ビットコイン先物の建玉が100万ドルを突破

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update 2021.08.31 15:29
Bakkt、ビットコイン先物の建玉が100万ドルを突破

update 2021.08.31 15:29

ビットコイン価格の急激な変化で取引量も増加

インターコンチネンタル取引所(Intercontinental Exchange)【以下、ICEと称す】が手がける仮想通貨取引プラットフォームのBakktが提供を開始したビットコイン(Bitcoin)先物は、低調なスタートを切ったが、今週ついにその建玉が100万ドルを突破したことがSkew Marketsの調査によって明らかになった。[1]

今年9月末以降、Bakktのビットコイン先物の日間取引量は120万ドルから650万ドルにまで増加し、ビットコイン価格が7,600ドルから1万ドルに急騰した直後、その値は瞬間的に1,030万ドルを記録している。現時点でBakktの取引量は増加傾向にあることを示しており、同取引所のビットコイン先物が認定投資家や機関投資家に対してその有用性を証明しつつあるようだ。Three Arrows CapitalのCEOであるSu Zhu氏は以前、Bakktのビットコイン先物が徐々に市場に浸透していくと予想していたが、まさにその通りの展開となった。

あるアナリストによると、Bakktの建玉はBitMEXなどの大手取引所と比較すると小規模だが、同取引所のビットコイン先物は軌道に乗り始めており、楽観的な展望を示しているという。さらに一部の仮想通貨投資家はBakktのビットコイン先物が現物決済であることから、同取引所の高いパフォーマンスが現物資産の需要に好影響をもたらすと期待を寄せているようだ。また、最近ではBakktが仮想通貨決済アプリの立ち上げを計画し、スターバックスなどの大手小売事業者とのパートナーシップを締結したことが注目を集めている。

Bakktのビットコイン先物は米国初となる現物決済の商品だが、Compound FinanceのJake Chervinsky氏は同取引所が米商品先物取引委員会(Commodities and Futures Trading Commission)およびニューヨーク州金融サービス局(The New York State Department of Financial Services)の承認を受けていることに加え、ICEの管理下にある事実が重要だと言及している。最近、Bakktがビットコインオプションの提供開始に向けて動くとの発表があったが、これが仮想通貨市場全体にどのような影響を与えるのか、今後も同取引所の取り組みに注目していきたい。

release date 2019.11.04

出典元:

ニュースコメント

仮想通貨市場でも先物相場の影響力が強まる

機関投資家などの大口需要が集中する先物相場は、理論上、現物相場の先行指標として機能すると考えられているが、特に日本の株式市場ではその傾向が顕著に表れているという。例えば、2018年のある時点で現物の売玉が6兆円だったのに対し、先物の売玉がそれを上回る7兆円を記録した際には、一時期は日本国内の投資家が先物相場の出方を注視する展開が続いたこともある。先物がレバレッジ商品であることに加え、取引量の大半を占める外国籍のヘッジファンドが現物資産を持つメリットが薄いため、現在でも日本の株式市場は先物主導の展開になりやすい構造になっていると言えるだろう。今のところ、仮想通貨市場では先物相場がどの程度の影響力を持つのかは明らかではないが、近年のデリバティブ商品の流行が株式市場と同様の環境を作り出す可能性も否定できない。最近ではバイナンスが先物取引のレバレッジを125倍に引き上げるなど、取引所が活発な動きを見せているが、今後も仮想通貨市場の動向に注目していきたい。


Date

作成日

2019.11.04

Update

最終更新

2021.08.31

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
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