Select Language

韓国、仮想通貨市場を直接規制する案を検討

韓国、仮想通貨市場を直接規制する案を検討

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS
update 2021.08.31 15:30
韓国、仮想通貨市場を直接規制する案を検討

update 2021.08.31 15:30

FATFが定める国際基準を反映する方針

韓国の金融情報分析院(Financial Intelligence Unit)【以下、FIUと称す】が、より直接的な方法で国内の仮想通貨取引所を規制する案を検討していることが報道によって明らかになった。[1]

現在、韓国では金融委員会(Financial Service Commission)が仮想通貨関連企業に対してガイダンスを通じて間接的な規制を課しているが、あるFIU関係者によると、当局は仮想通貨市場の透明性を向上させるために、金融活動作業部会(Financial Action Task Force)【以下、FATFと称す】が提唱するライセンス制度を導入することを考えているという。これに対して国内の取引所は、まず取引口座の実名化を含む、既存の仮想通貨に関する規制フレームワークの明確化を求めているようだ。

FIUの管理部門で責任者を務めるLee Tae-hoon氏は、この当局の動きに関して次のようにコメントしている。

もし仮想通貨に関する個人情報の取り扱いを定めるAct on Reporting and Use of Certain Financial Transaction Informationの改定が国会で認められ、FATFによる国際基準が反映された場合、マネーロンダリング防止(AML)の強化策となるでしょう。韓国政府がこの改定法案を可決すれば、銀行を軸とした既存の間接的な規制から直接的な規制スキームへの移行が実現します。

Lee Tae-hoon, Head of Administration and Planning at FIU - BusinessKoreaより引用

韓国の仮想通貨取引市場は、日本や米国に遅れを取っているものの、世界でも最大級の規模を誇り、ある調査によると同国の平均的な仮想通貨投資家は2018年に平均6,000ドルの資金を投入したことがわかっている。その反面、年々韓国では仮想通貨のハッキング被害が拡大しており、過去2年間で総額22億8,000万ドルに上る資金が詐欺行為によって失われ、これとは別に取引所を狙った大型のハッキング被害も発生している模様だ。このような状況下で韓国政府は、同国第二の都市である釜山を特区に定め、仮想通貨やブロックチェーン関連技術の発展を望んでいるが、今後も同市場の展開に注目していきたい。

release date 2019.08.08

出典元:

ニュースコメント

韓国で仮想通貨人気が拡大

2017年からの仮想通貨ブーム以降、韓国での仮想通貨人気は凄まじい勢いで拡大しており、昨年9月には韓国中央銀行がプレミアム価格での取引に警鐘を鳴らすほど、ビットコインをはじめとする主要通貨の価格が高騰している。仮想通貨人気が最高潮にあった2017年末には、ビットコインの取引量における約3分の1が韓国内の投資家によるものだったという。その他にも韓国ではブロックチェーン関連の開発も盛り上がりを見せており、先日もソウル市がブロックチェーンベースの管理サービスを導入する計画を発表したばかりだ。これまで韓国政府はICO(イニシャルコインオファリング)の禁止や規制の厳格化など、仮想通貨に対してやや敵対的な政策を進めてきたが、2019年に市場の風向きが変わって態度が軟化しつつあり、開発を促進する動きに出ている。仮想通貨市場の成長を加速させるためには、適切な規制が必要となるだけに、今後も当局の取り組みには期待したい。


Date

作成日

2019.08.08

Update

最終更新

2021.08.31

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
投資のヒントになり得る国内外の最新動向をお届けします。

この記事は、お役に立ちましたか?

ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。

お問い合わせ先 [email protected]

貴重な意見をいただきありがとうございます。
貴重な意見をいただきありがとうございます。

関連記事

アクセスランキング

ThreeTraderが3周年を記念したキャンペーンを開催!

海外FX業者のThreeTraderが、3周年を記念したキャンペーンの第一弾を開催しています。キャンペーン期間中に本人確認審査を完了、または初回入金を行うと合計20ドルのキャッシュバックを受け取れます。
New
update2024.04.19 21:00

Bybitの新ローンチパッドに仮想通貨PBUXが登場!参加方法やPlaybuxの独自トークンについて解説

Bybitのローンチパッドに仮想通貨PBUXが登場します。PBUXは、エンターテインメントWeb3.0プラットフォーム「Playbux」の独自トークンです。計測開始日時は2024年4月18日午前9時からです。
update2024.04.18 21:00

XS.comが賞金総額100万円超のデモトレード大会「Lucky Contest」を開催!

海外FX業者のXS.comが、2024年4月29日よりデモトレード大会「Lucky Contest」を開催します。上位5名には総額100万円の賞金が贈られ、上位入賞を逃した方にも抽選で賞金が当たります。参加には事前のエントリーが必要です。
update2024.04.17 20:00

仮想通貨OMNIの将来性は?ロールアップを統合するレイヤー1ブロックチェーンについて解説

仮想通貨OMNIは、イーサリアムのロールアップを統合するブロックチェーン、Omni Networkのネイティブトークンです。Omni Networkを使用すると、イーサリアムの流動性とユーザーにアクセスできるグローバルアプリケーションを構築できます。
update2024.04.16 21:00

メタマスクにリップル(XRP)は送金できる?メタマスクの対応ブロックチェーンについて解説

メタマスク(MetaMask)は、複数の仮想通貨(暗号資産)を管理できる人気の高い仮想通貨ウォレットですが、メタマスクにリップル(XRP)は送金できるのでしょうか。
update2024.04.16 20:00

仮想通貨SUI(スイ)に対応したウォレットの作り方|ウォレットの種類や機能も解説

Mysten Labsが開発するレイヤー1ブロックチェーン「Sui Network」上では、さまざまなWeb3アプリが開発・提供されています。アプリを利用する際に必要となるのが、SUIウォレットです。主なSUIウォレットの種類や機能、作り方、SUIウォレットのリスクなどを解説します。
update2024.04.12 20:00

仮想通貨SAGAの将来性は?Web3開発者向けプラットフォームの評判や仕組みを解説

仮想通貨(暗号資産)SAGAは、レイヤー1プロトコルSagaのネイティブトークンです。Sagaは、開発者がWeb3プロジェクトを簡単にローンチできるプラットフォームとして機能します。
update2024.04.11 20:00

Titan FXが上限額なしのGW無限キャッシュバックキャンペーンを開催!

Titan FX(タイタンエフエックス)が2024年4月22日から「GW無限キャッシュバック」キャンペーンを開催します。入金額と取引量の条件を満たしたユーザーが、期間内であれば条件を満たす度に何度でも、上限額なしで無制限にキャッシュバックを受け取れるという内容です。
update2024.04.05 21:00

Mantle Rewards Stationとは?MNTステーキングの仕組みやmShardsについて解説

Mantleが「Mantle Rewards Station」というキャンペーンを開催しました。ユーザーは仮想通貨MNTをステーキングすると、mShardsというレシートトークンを獲得でき、将来的に仮想通貨ENAと交換できます。
update2024.04.05 20:30

FXDDが春の22%入金ボーナスキャンペーンを延長

老舗の海外FX業者として知られるFXDDが、2024年4月1日より春の22%入金ボーナスキャンペーンを開催中です。キャンペーン期間中に入金すると22%のボーナスが付与されます。
update2024.04.05 20:15
youtube youtube

免責事項:Disclaimerarw

当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。

本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー

クッキー利用に同意する
share
シェアする
Line

Line

Facebook

Facebook

X

Twitter

キャンセル