Select Language

北朝鮮、仮想通貨を含む20億ドル相当の資産を盗難

北朝鮮、仮想通貨を含む20億ドル相当の資産を盗難

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS
update 2021.08.31 15:30
北朝鮮、仮想通貨を含む20億ドル相当の資産を盗難

update 2021.08.31 15:30

資金調達を目的に軍部のハッカーグループが暗躍

国際連合(United Nations)【以下、国連と称す】の報告によると、北朝鮮が大量破壊兵器の資金調達を目的に、世界各国から約20億ドル相当の仮想通貨および法定通貨を盗み出していることが明らかになった。[1]

ある独立系調査機関が北朝鮮に対する国連安全保障理事会制裁委員会(UN Security Council Sanctions Committee on North Korea)に提出した報告書には、朝鮮人民軍総参謀部偵察局(Reconnaissance General Bureau)の指揮下にあるハッカーグループが、大量破壊兵器の購入資金を獲得するためにサイバー犯罪を行なっている旨が記載されているという。この報告書では北朝鮮がより高度な攻撃を仕掛けることで、金融機関や仮想通貨取引所から資金を盗み出していることが断定されている。特性上、追跡することが難しい仮想通貨を狙った犯罪は、政府の監視や規制が行き届いていないため、北朝鮮にとっては収入を得る格好の手段となっていたようだ。

また、この報告書には北朝鮮のハッカーグループが関与したとされる17か国で発生した35の事例が紹介されており、中でも銀行や取引所を利用してマネーロンダリングを行なっていることが指摘されている。今年初めにも北朝鮮は、韓国の取引所であるUpBit(アップビット)の顧客を狙ったフィッシング詐欺を主導したとして非難されると同時に、現在、総額5億3,400万ドルの被害を出したコインチェックのハッキング事件にも関与した疑いがかけられている状況だ。

北朝鮮のハッカーグループは先進的な新型のマルウェアを使用しており、業界全体の脅威となっていることから、米国務省(U.S. State Department)の広報担当者はサイバー攻撃への対策に動くべきだと言及している。加えて米当局は、これらのハッキングによる資金流出が弾道ミサイルおよび大量破壊兵器の資金源になっていると注意を促しているが、業界はどのように動くのか、今後の取り組みに注目していきたい。

release date 2019.08.07

出典元:

ニュースコメント

弾道ミサイルが軍事予算を圧迫か

日本のニュースメディアの報道によると、2018年度における北朝鮮の軍事予算は年間85億ドルを記録し、尚も拡大傾向にあることが明らかになっている。これにサイバー攻撃で得た20億ドルが加わると大幅な予算増加とはなるものの、大量破壊兵器を購入および運用するには莫大な資金が必要になるだろう。これまで北朝鮮は幾度となく弾道ミサイルを発射しているが、そのコストは1発あたり約200万ドルから、高性能のものにいたっては約8億ドルに達することがわかっており、同国の軍事予算における主要な支出となっていることがうかがえる。このような背景から北朝鮮は外貨を稼ぐ必要に駆られ、韓国や日本の取引所をターゲットにしたサイバー攻撃を幾度となく繰り返しているようだ。先日、一部サービス再開を発表したビットポイントも、先月の同取引所に対するハッキングが北朝鮮による犯行であった可能性を示唆し、業界に注意を促しているが、有効な対策を施すことができるのか、今後もその進捗を見守っていきたい。


Date

作成日

2019.08.07

Update

最終更新

2021.08.31

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
投資のヒントになり得る国内外の最新動向をお届けします。

この記事は、お役に立ちましたか?

ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。

お問い合わせ先 [email protected]

貴重な意見をいただきありがとうございます。
貴重な意見をいただきありがとうございます。

関連記事

アクセスランキング

Zoomexがプレイ金額杯を開催!To The Moonをプレイして総額17万円相当の賞金・特典を獲得

Zoomex(ズーメックス)が、プレイ金額杯の開催を発表しました。To The Moonをプレイしてランキングに入賞すると、総額17万円相当の賞金・特典を獲得できます。キャンペーンは、2024年4月30日午前9時(日本時間)までです。
New
update2024.04.23 20:00

BigBossが新規ユーザー向けの入金ボーナスを提供!最大1万3,700ドルを付与

海外FX業者のBigBossが入金ボーナスの提供を開始します。今回のボーナスプログラムでは累積入金額によって付与率が変化し、最大1万3,700ドルが付与されます。入金ボーナスの付与条件や対象、注意点などをまとめました。
New
update2024.04.22 20:30

ThreeTraderが3周年を記念したキャンペーンを開催!

海外FX業者のThreeTraderが、3周年を記念したキャンペーンの第一弾を開催しています。キャンペーン期間中に本人確認審査を完了、または初回入金を行うと合計20ドルのキャッシュバックを受け取れます。
update2024.04.19 21:00

Bybitの新ローンチパッドに仮想通貨PBUXが登場!参加方法やPlaybuxの独自トークンについて解説

Bybitのローンチパッドに仮想通貨PBUXが登場します。PBUXは、エンターテインメントWeb3.0プラットフォーム「Playbux」の独自トークンです。計測開始日時は2024年4月18日午前9時からです。
update2024.04.18 21:00

XS.comが賞金総額100万円超のデモトレード大会「Lucky Contest」を開催!

海外FX業者のXS.comが、2024年4月29日よりデモトレード大会「Lucky Contest」を開催します。上位5名には総額100万円の賞金が贈られ、上位入賞を逃した方にも抽選で賞金が当たります。参加には事前のエントリーが必要です。
update2024.04.17 20:00

仮想通貨OMNIの将来性は?ロールアップを統合するレイヤー1ブロックチェーンについて解説

仮想通貨OMNIは、イーサリアムのロールアップを統合するブロックチェーン、Omni Networkのネイティブトークンです。Omni Networkを使用すると、イーサリアムの流動性とユーザーにアクセスできるグローバルアプリケーションを構築できます。
update2024.04.16 21:00

メタマスクにリップル(XRP)は送金できる?メタマスクの対応ブロックチェーンについて解説

メタマスク(MetaMask)は、複数の仮想通貨(暗号資産)を管理できる人気の高い仮想通貨ウォレットですが、メタマスクにリップル(XRP)は送金できるのでしょうか。
update2024.04.16 20:00

仮想通貨SUI(スイ)に対応したウォレットの作り方|ウォレットの種類や機能も解説

Mysten Labsが開発するレイヤー1ブロックチェーン「Sui Network」上では、さまざまなWeb3アプリが開発・提供されています。アプリを利用する際に必要となるのが、SUIウォレットです。主なSUIウォレットの種類や機能、作り方、SUIウォレットのリスクなどを解説します。
update2024.04.12 20:00

仮想通貨SAGAの将来性は?Web3開発者向けプラットフォームの評判や仕組みを解説

仮想通貨(暗号資産)SAGAは、レイヤー1プロトコルSagaのネイティブトークンです。Sagaは、開発者がWeb3プロジェクトを簡単にローンチできるプラットフォームとして機能します。
update2024.04.11 20:00

Titan FXが上限額なしのGW無限キャッシュバックキャンペーンを開催!

Titan FX(タイタンエフエックス)が2024年4月22日から「GW無限キャッシュバック」キャンペーンを開催します。入金額と取引量の条件を満たしたユーザーが、期間内であれば条件を満たす度に何度でも、上限額なしで無制限にキャッシュバックを受け取れるという内容です。
update2024.04.05 21:00
youtube youtube

免責事項:Disclaimerarw

当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。

本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー

クッキー利用に同意する
share
シェアする
Line

Line

Facebook

Facebook

X

Twitter

キャンセル