ベトナム中央銀行、仮想通貨による支払いの禁止を発表

10月末に、ベトナムの中央銀行であるベトナム国家銀行（State Bank of Vietnam）は、ベトナム国内において、仮想通貨の発行や供給、支払いを禁止する声明を正式に発表した。

ベトナム国家銀行は声明にて、ビットコインなどの仮想通貨による支払いを合法的な手段として認めないとし、さらに、2018年1月1日以降、仮想通貨を使用した場合、1億5000万から2億ベトナムドン（約75万円から100万円）の罰金を科すことを発表した。

ベトナムでは、8月にグエン・スアン・フック首相が、2018年末までに仮想通貨に関する法整備をすすめ決済手段として認める姿勢を表明していた他、ベトナム最大手のIT企業であるFPTソフトウェアの親会社が創立したFPT大学では、10月26日に外国人留学生らのビットコインによる学費の支払いの受け入れを発表したばかりであった。このように仮想通貨に対して前向きな姿勢がみられた一方で、ベトナム国家銀行は、仮想通貨のリスクに関する警告を繰り返し発していた。

ベトナムの仮想通貨に対する規制は、9月に国内における仮想通貨取引を全面的に停止した中国に追随する形となるが、ベトナムにおける仮想通貨取引量は、それほど多くなく、禁止措置後の市場への影響はほとんどないと考えられる。

release date 2017.11.03