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サクソバンク、デンマークFSAより取引報告義務違反に関する通知を受領

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update 2022.04.20 12:27
サクソバンク、デンマークFSAより取引報告義務違反に関する通知を受領

update 2022.04.20 12:27

正確な情報に基づく報告書を速やかに提出する必要性

デンマークを拠点とする投資銀行Saxo Bank Group【以下、サクソバンクと称す】が、デンマーク金融監督局(Danish Financial Supervisory Authority)【以下、デンマークFSAと称す】から、正確な情報に基づく取引報告書の提出を求める通知を受領したことが明らかになった。[1]

デンマークのライセンスを保有するサクソバンクは、日々の正確な取引報告書を翌日のうちに当局へ提出する義務を負っている。デンマークや欧州当局は、各企業から提出される取引報告書を基に市場を監視し、あらゆる不正を正確に検知できるようにしている。しかしながら、デンマークFSAによると、2018年初頭より、サクソバンクが提出した取引報告書には多数の記載不備が見られたという。また、取引報告書の重要な不備により、当局が不正を見過ごし、リスクに脆弱な市場になりかねないと警鐘を鳴らしている。一方、サクソバンクの財務・リスク管理責任者を務めるスティーン・ブラーフォーク氏は、いくつかの取引報告書において複数の不備を発見したため、デンマークFSAへ報告すると共に、不備が生じた原因を明らかにすべく、報告システム及び手続きに関する調査を開始したと言及している。

尚、サクソバンク以外にも、コンプライアンスに違反するブローカーが散見されている。例えば、GKFX元幹部が横領容疑で逮捕された他、OANDAがNFAから20万ドルの罰金を命じられている。一方、経営の健全性をアピールする企業も増えており、無制限レバレッジやハイスペックなトレード環境が魅力のExness(エクスネス)は、財務実績に関する報告書を公式ホームページで一般公開している。

サクソバンクが正確な情報に基づく取引報告書を速やかに提出し、コンプライアンスの徹底を図ることに期待したい。

release date 2021.06.03

ニュースコメント

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2020年に業績を飛躍的に拡大させたサクソバンク


1992年に創業したサクソバンクは、世界各国でブローキングと投資銀行サービスを提供している。市場のボラティリティが大きく高まった2020年に、同社の業績は飛躍的に拡大した。純利益は7億5,000万デンマーク・クローネに達し、前年の4,000万デンマーク・クローネと比較して1,755%急増した。また、23万8,000人のアクティブユーザーを獲得し、顧客預かり資産は5,000億デンマーク・クローネを突破したという。加えて、サクソバンクは中国市場の開拓・深耕が業績拡大に寄与している模様だ。同社は2015年9月、上海の自由貿易試験区(FTZ)に事務所を設立し、中国戦略の一環として複数のフィンテック企業とパートナーシップを締結している。他方で、市場のボラティリティ拡大を追い風としてきた海外FXブローカーの業績に濃淡が見られ始めており、既に業績が大きく落ち込むブローカーも散見されている。サクソバンクは傘下のデジタル投資部門であるSaxo Marketsを通じて仮想通貨(暗号資産)関連商品を拡充しているが、その他の海外FXブローカーが業績の維持・拡大に向けて如何なるソリューションを講じるか注目したい。


Date

作成日

2021.06.03

Update

最終更新

2022.04.20

プラナカンカン | Peranakankan

執筆家&投資家&翻訳家&資産運用アドバイザー

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プラナカンカン

国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒。

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