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Saxo Capital Markets、2017年通期業績は振るわず

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update 2021.08.31 15:22
Saxo Capital Markets、2017年通期業績は振るわず

update 2021.08.31 15:22

バークレイズから7,300人分の顧客を引き継いだが

デンマーク拠点の投資銀行であるSaxo Bankの英国の子会社で、FXやCFD取引サービスなどを手掛けるSaxo Capital Markets UK(本社:40 Bank Street, 26th floor, E14 5DA, London, United Kingdom[1])【以下、サクソバンクUKと称す】が、9月17日、2017年通期決算を発表した。それによると、純営業収益は増加したものの、費用がかさんだ影響を受け、税引き後純利益は減少となる低調な結果となった。

まず、2017年のトレーディング収益が、前年の1,834万ポンド(2,411万ドル)から23.1%増の2,258万ポンドとなった。金融収益が2016年の419,504ポンド(551,941ドル)から134,538ポンド(176,885ドル)と大きく減少したものの、営業外収益が668万ポンド(878万ドル)となり、2017年の純営業収益は前年の2,559万ポンド(3,364万ドル)から14.5%増の2,930万ポンド(3,852万ドル)と収益を伸ばすことに成功した。

一方で、販管費も併せて増加しており、2016年に1,749万ポンド(1,300万ドル)であったものが、2017年には前年比16.1%増の2,085万ポンド(2,741万ドル)にまで膨れ上がった。加えて金融費用も、2016年には132,207ポンド(173,820ドル)であったが、2017年には200,187ポンド(263,198ドル)へ増加した。そして税引前純利益に目を移すと、2016年に926万ポンド(1,217万ドル)であったものが、2017年には販管費などの増加が影響したことから前年比14.3%減の794万ポンド(1,044万ドル)と振るわなかった。

また、2016年に737万ポンド(969万ドル)であった税引き後純利益は、2017年には前年比14.7%減の636万ポンド(836万ドル)となった。これらのことから、サクソバンクUKの2017年業績は、収入は伸びたものの、費用がそれを上回るペースで増加したことから、利益がふるわない結果に終わったといえよう。

サクソバンクUKは昨年8月にロンドンに拠点を置くバークレイズ証券から7,300人分の顧客の資産を引き継いでおり、顧客基盤が増加した中でこのような低調な結果に終わったことは驚くべきものといえる。2018年通期業績は、拡充した顧客基盤を十分に活かして、前年とは一味違うものになるのではとの期待が高まっている。

サクソバンクUKは、デンマークで最も信頼されるオンライン取引および投資会社の1つと称されるSaxo Bankグループの一員として2006年に英国で設立され、英国金融行動監視機構(The UK Financial Conduct Authority)の許認可を受けサービスを提供する海外FX・CFDブローカーだ。180以上の通貨ペアがトレード可能で、BIS(国際決済銀行)が定めた厳しい自己資本比率規制を満たすSaxo Bankの豊富な資金をもとにベストプライスと高い流動性を供給している。また、昨年には、同社の提供するブラウザ版取引ツールSactotraderGOがFX Week e-FX AwardsにてBest Retail FX Platformに輝くなど数々の賞を受賞している。[2]

release date 2018.9.17

出典元:

ニュースコメント

サクソバンクの巻き返しなるか

サクソバンクは、1992年にデンマークのコペンハーゲンに設立されたオンライントレードを専門とする投資銀行である。2000年代初頭より積極的にグローバル展開を進めており、これまでに、ロンドン、パリ、チューリッヒ、ドバイ、シンガポールなどに事務所を開設して、世界中の顧客にサービスを提供している。日本においては、2008年に東京に事務所を開設した後、現在はサクソバンク証券株式会社として本格的に日本のFX市場に参入している。しかしながら、サクソバンクは、今年4月に特定の市場に焦点を当てる戦略的移行の一環として、ヨハネスブルクのSasfin Holdings Limitedに南アフリカの子会社を売却したことを発表している。また昨年は、サクソバンクの株式の30%を中国の自動車製造企業であるGeelyグループが、19.9%をフィンランドに拠点を置く大手金融機関のSampoが買収し、半分以上の株式が売却されたことが明らかになっている。この度、2017年度の低迷な業績を発表したサクソバンクであるが、同じく英国に拠点を置くFxProは好調な業績を発表している。創業25年のサクソバンクが顧客基盤の拡大をもとに、今後、巻き返しを図れるのか、注目していきたい。


Date

作成日

2018.09.17

Update

最終更新

2021.08.31

プラナカンカン | Peranakankan

執筆家&投資家&翻訳家&資産運用アドバイザー

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プラナカンカン

国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒。

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