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XM 中国IBの中傷記事に対して、掲載メディアへの法的措置を決定

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update 2022.05.18 15:00
XM 中国IBの中傷記事に対して、掲載メディアへの法的措置を決定

update 2022.05.18 15:00

悪質なIBによる虚偽情報がネット上に流布

2017年4月9日、XMの運営会社であるTrading Point Holdings Ltd.(本社:2 Richard & Verengaria Street, Araouzos Castle Court, 3rd Floor 3042 Limassol, Cyprus.)【以下、XMと称す】 は、この度インターネット上に掲載された中傷記事に対し、虚偽かつ信頼性に欠ける情報だとして、法的手続きを行うことを発表し、公式サイト上で次のように告知した。

今日の情報化社会においては決して珍しいことではありませんが、当てにならず信頼できない情報源より発信される記事内容に十分ご注意いただきますようお客様にお願い申し上げます。

XMは、お客様に対する公正な対応を行う原則を忠実に守りぬくことによって、その評判を築いて参りました。XMは正式な苦情対応マニュアルを確立しており、お客様の苦情解決チームが些細なものから深刻なものまで全ての苦情に対し、迅速かつ公正な対応をしております。今日まで、リアル口座を保有するお客様の苦情のうち、対応がなされなかったものはございません。

XMはその評判を守るべく、中傷的な出版内容に対して断固として適切な措置を講じます。

- XMからの重要なお知らせ(2017.04.09)より一部引用

今回のXMの発表は、2017年3月29日、XM 中国・上海オフィスが、現地警察による家宅捜索を受けたという記事がネット上に掲載されたことが事の発端である。

記事によると、今回の家宅捜索はXMがIBコミッションの支払いを拒否した事によるものとしており、支払い拒否の理由として、該当の取引がスキャルピングによる利益であったためとしている。IBコミッションとは、海外FXブローカーが提供している販促プログラムであり、IB(イントロデューシング・ブローカー)と呼ばれる紹介者がFXブローカーに投資家を紹介し、その投資家が取引を行うことで紹介手数料(コミッション)が発生する仕組みである。

記事ではその後、IBの男が、他IBとXM間の契約では、スキャルピングによる取引に対しても、コミッション支払いの対象になっている事実を知り、申し立てをすべく、XMの上海オフィスCEOとの面会を希望したという。しかし、CEOが上海を離れており不在だったため、腹を立てた男は、警察に通報し、XMオフィス前を占拠しての抗議活動、写真撮影を行い、中国メディアへ情報を送ったという。

警察が到着した頃には、XMのスタッフは業務で使用しているパソコンを持って退社し始めていたとの事で、これらXMの行動が他の中国のIBたちへの不信感を募らせた。その後、 XMの上海オフィスの入り口付近には、「資金を返せ!」、「 苦労して稼いだお金を返せ!」などと記載されたプラカードを持った人だかりができ、抗議活動を起こしている様子が撮影された写真がネット上に流布している。

XM香港オフィス前での抗議活動

このような記事を掲載したのは、FinanceFeeds(英国)、 AtoZ Forex(イスラエル) 、DaShi Finance(中国)等とみられる。XMでは、自社メディアへのアクセスを稼ぐために、個人の誤った主張を大々的に取り上げた悪意ある偏見報道だとして厳しく抗議すると共に、法的手続きの準備している。

虚偽情報とはいえ、大手FXブローカーの信頼を大きく揺るがす報道は、SNSやインターネットの力もあり、中国のみならず世界的な問題として取り上げられている。今後、XM対メディアとの戦いにも注目が集まるであろう。

release date 2017.04.09

ニュースコメント

「事実と異なる報道」XMからの釈明内容

今回の報道に関し、XM担当者から当日の様子と事実関係について話を聞くことが出来た。

3月29日水曜日 現地時間午後3時(日本時間午後4時)、3人の男性がXM上海オフィスに来社した。XM既存顧客であることへの不満をぶつけ、そのうち一人はXMのIBであることを主張してきた。XMによると、彼らから、過去に警告やクレームを受けたことはなかったという。XMのビジネス運営責任者は、彼らを丁重にもてなし、来社の意図について尋ねたところ、そのIBは、顧客が取引時に不当のスリッページを得たとして、全ての損失を補填するよう要求してきた。補填額は約5,700USD(約65万円)で、5分以内に注文・決済を行った取引に対するコミッションについても支払いを行うよう要求してきた。
XMでは、IBとのコミッション契約の際、5分以内に注文・決済を完了した取引に対するコミッションの支払いを行わない、5分ルールを定めている。

IBからの要求に対し、XM側は、該当の顧客IDと注文番号を尋ねたところ、突然男性達が攻撃的になり、従業員に対し、直ちに業務を停止し、即補填に応じるよう要求をしてきた。そして、今日中に補填に応じない場合、業務妨害をすると脅迫をしてきた。我々は直ちに警備員を呼び、騒動を沈め業務妨害の阻止を試みたという。

男性達が来社して1時間後、男性達はXMオフィスエリアに入り怒鳴り声を上げだした。そして、オフィスの電気を消し、従業員に対し、直ちにPCの電源を消すよう怒鳴りだした。その後、男性達はオフィス内を停電にすべく、オフィスの主電源を探し始めた。男性のうちの1人が、手に持っている傘を使って机や壁をたたき威嚇しだした。XM側は安全面の配慮から、女性社員に対して帰宅を命じ、警察へ通報をした。

それから40分後、警察官2名が到着し、状況調査を行った。男性達は警察からの事情聴取に対し、「XMにだまされた、金を返してほしい」と訴えていたが、警察官ははっきりと、「XMに対して法的措置を求めるのであれば、経済犯罪局へ訴えを起こす必要がある」と説明し、オフィス内の従業員への妨害行為は認められないと話した。従業員は警察官に対し、男性達のオフィス内での言動を説明し、男性達を連行するよう依頼したが、けが人もなく、暴力行為も見られなかったため、警察側からは、男性達へ警告をすることしかできないと言われたという。警察官はかなり長い間オフィスに滞在していたが、同日現地時間午後5時半(日本時間午後6時半)、警察官は男性達に対し、オフィス内からの退去を命じ、最終的に男性達はそれに応じる事となった。

その後、XMでは、社員に対し出社を停止し、自宅業務に切り替えるよう指示を出したという。また、清明節による祝日により、多くの企業では3月31日金曜日は休業となり、大部分のオフィスが閉まっていた。男性達は、前日の木曜日にXMオフィスを再訪し、オフィスが閉まっていたことから、ビル前でビデオや写真を撮影した後、XMが警察によって摘発され、営業停止となったという虚偽の情報を極小メディア数社やブロガー達に提供した模様である。その後この記事は、今回補填を要求したIBによって、まずweechat上に掲載された。記事掲載を確認したXMは、掲載元となるweechatアカウントオーナーと話をし、虚偽の情報であると報告をした上で、1時間半後に削除が完了した。その際、weechatアカウントのオーナーは、この記事が掲載されたことを認識しておらず、アカウントを共有しているライターの1人によるものと確認している。

記事が削除された時点で、既に約5,000人が情報を閲覧した模様である。XMの調べによると、元の記事が2時間以内に削除されたにもかかわらず、このニュースに関する宣伝記事が6回以上も表示されたという。XM中国チームでは、宣伝元全てを確認し、そのうち5記事の削除が既に完了している。現在、1記事がweechat上に掲載されたままとなっているが、XMでは弁護士を通じて、4月5日付けで情報削除に関する警告と、法的手段も辞さないとする通知を送付した。また、XMでは自社のweechatアカウント上で、今回の虚偽報道に関する公式見解を公開した。

その後、XMでは弁護士を通じて男性達とは既に和解しており、ネット上での対応も全て完了しているとの事である。上海オフィスは、翌週より既に通常通り営業を行っているとの事である。

今回問題を起こしたとされるIBについて

XMの調べによると、今回問題となったIBは、2013年よりXMのIBとして契約し、コミッションの5分ルール(5分以内に完了した取引には、IBコミッションが発生しない)を熟知していたようである。また、このIBは自作EAを顧客に提供し、利益を約束していたようである。しかしながら、このEAでは多くの損失が出ると指摘されるようになったため、損失の責任をXMのスリッページのせいだとして、顧客と共にオフィスへ乗り込んできた模様である。

現在、XMには多くの顧客やIBからこの記事に関する多くの質問が入っているとのことだが、XMでは、ネット上に掲載されているほぼ全ての情報は虚偽であると断言している。実際の報道とXMの報告内容に、大きな隔たりがあることは事実であり、虚偽とされる報道内容についての信憑性が問われることになるであろう。


Date

作成日

2017.04.09

Update

最終更新

2022.05.18

プラナカンカン | Peranakankan

執筆家&投資家&翻訳家&資産運用アドバイザー

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プラナカンカン

国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒。

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