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ブルームバーグ、マレーシア中央銀行よりFXGOの提供に関する認可を取得

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update 2021.08.31 15:32
ブルームバーグ、マレーシア中央銀行よりFXGOの提供に関する認可を取得

update 2021.08.31 15:32

1週間ほど前にはRefinitiv Matching及びFXallも認可を取得

Bloomberg L.P.【以下、ブルームバーグと称す】が6月24日、マレーシア中央銀行(Bank Negara Malaysia)が導入した電子取引プラットフォームの新フレームワーク下において、マルチバンク対応型FX取引プラットフォームであるFXGOの提供を認可されたことを発表した。[1]

ブルームバーグ端末上で利用できるFXGOは、複数のリクイディティプロバイダー(流動性供給業者)を通じた取引を可能とし、透明性の高いプライシングとFX取引の執行及びリスクヘッジに寄与するという。また、同システムはブルームバーグの各種データやリサーチ情報、コミュニケーションツールを統合し、グローバルニュースのモニタリングや世界中のカウンターパーティーとの情報交換や経済見通し分析もできるとのことだ。

ブルームバーグのFX電子取引部門グローバルヘッドを務めるTod Van Name氏によると、同社はマレーシア金融市場の発展に長期間貢献してきており、今回認可を取得したことで、長期的なコミットメントを更に強めるということである。また、透明性が高く効率的なFX市場の構築を目指すマレーシア中央銀行をサポートすることを楽しみにしており、同国の市場参加者は最大規模のFXコミュニティを誇るFXGOを通じ、豊富なリクイディティプールを活用した多通貨取引ができるとコメントしている。尚、同社が認可を受ける1週間ほど前に、リフィニティブのRefinitiv Matching及びFXallも認可を取得していた。ブルームバーグが市場取引データシェアで首位に君臨するなど、両社は様々な分野で競合している状況だ。

マレーシア中央銀行が2019年11月に導入したフレームワークは、電子ブローキングプラットフォームを運営するマネーブローカーや電子取引プラットフォーム提供業者など、法人向けのサービスを提供する企業に適用される。プラットフォーム業者がマレーシアでサービスを提供する際には、同行からの認可取得を義務付けている。また、マレーシア証券委員会は電子プラットフォームを通じた金融商品の提供を推進しており、国全体として電子取引サービスの強化を図っている模様だ。

尚、ブルームバーグのFXソリューションはリアルタイムにプライスのトラッキングやニュース、データ、分析情報のモニタリングを可能とすると共に、300社を超える世界中のリクイディティプロバイダーへアクセスできるという。そして今回、同社はマレーシアで取引プラットフォームの提供を認可されたことで、更なる顧客基盤の拡大が期待できそうだ。

release date 2020.06.26

出典元:

ニュースコメント

難局を迎えるマレーシア当局

新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックを受け、大きく売られていたマレーシアの通貨リンギットは、足元で1ドル=4.2リンギットと回復傾向にある。同国の代表的な株価指数であるFTSEブルサ・マレーシアKLCI指数(FBMKLCI)に至っては、3月の大幅下落前の水準に値を戻している状況だ。新型コロナウイルス対策として活動制限令を実施したことに加え、同国政府が大規模景気刺激策を講じたほか、マレーシア中央銀行は政策金利の引き下げを行った。また、マレーシア証券委員会がライセンス企業に追加救済措置を講じたことなどが奏功している模様だ。一方で、巨額の財政出動により財政赤字が拡大する見込みであるほか、フィッチレーティングス(Fitch Ratings)は同国の格付け見通しを引き下げている。また、足元では不法移民の新型コロナウイルス感染が増加しているという。マレーシア政府は6月に国内経済の立て直しを目的とした短期経済回復計画(ERP)を公表しているが、経済再生と財政再建の両立を目指す難しい舵取りを迫られている状況だ。


Date

作成日

2020.06.26

Update

最終更新

2021.08.31

プラナカンカン | Peranakankan

執筆家&投資家&翻訳家&資産運用アドバイザー

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プラナカンカン

国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒。

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