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ASIC、全ブローカーに取引データの提出を要請

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DATE2019.04.11

アプリケーション関連

ASIC、全ブローカーに取引データの提出を要請

ASIC

ESMAの新規制策の影響を徹底的に精査する模様

オーストラリア証券投資委員会(Australian Securities and Investment Commission)【以下、ASICと称す】が、統制下にある全ブローカーに対し、多岐に亘る膨大な量の取引データの提出を要請していることが明らかとなった。[1]オーストラリア政府が新規制策の導入を決定してから1週間経たずして、今度は同国の金融監督当局が新たな金融政策を講じるべく、取引動向調査に乗り出した模様だ。

ASICはこの度、オーストラリアの規制下にある企業に対し、2017年12月末から現在に至るまでの取引データの提出を求める通知を送付した。ブローカーが提出するデータには、年齢や収入、口座残高規模別に分類された顧客数やリテールもしくは法人に区分けされた顧客属性、居住地、国別による顧客の預かり資産など非常に詳細な情報が求められている。また2018年1月から2019年3月までの間に、海外ブローカーからどのくらいの顧客数がシフトしたかを示す必要もあるという。そのためASICによる膨大な量のデータ収集は、欧州証券市場監督局(European Securities and Markets Authority)【以下、ESMAと称す】が導入した新規制策によりオーストラリアの金融業界に与える影響を精査するためと推察できよう。

加えてブローカーは、預金残高や取引量、顧客の損益などに紐づいた従業員の報酬状況や、2017年と2018年の取引高及びアセットクラスごとの売上高、提供商品、保有ポジションの詳細、スワップ金利などのデータも提出しなければならない。2018年11月には、英国金融行動監視機構(Financial Conduct Authority, FCA)が、ESMAの規制策の影響を見定めるべく、ブローカーに46項目の取引データの提出を求めていた。しかしながら、ASICが求めるデータ量は更に膨大であり、ブローカーのビジネスモデルに結び付くA-book(顧客の注文を全てインターバンク市場に流す取引手法)やB-book(顧客の注文を全てブローカーがヘッジする取引手法)、または如何にしてハイブリッドモデル(A-bookとB-bookの複合型)を採用し、どのような基準で各ブックに顧客を分類しているか提示する必要がある。

なお、CySECがブローカーに2018年取引データ提出を義務づけたように、欧州の規制当局はESMAの新規制が導入された以降のデータを収集している。一方でASICは長期間に亘るより詳細な情報を求めていることから、市場環境や取引動向などを分析する際に、データを重視したより慎重なアプローチ手法を採り入れているようだ。そしてASICが今後、それらのデータに基づいた合理的な新規制策を導入する可能性があるため、ブローカー各社はその動向を注視する必要があろう。

official release 2019.04.11

出典元:

ニュースコメント

データ提出にかかる労力は膨大、ブローカーの負担増

規制やその影響に関して、当局が推し進める調査はブローカーに多くの負担を強いている。2018年にFCAがブローカーに提出を求めた取引データの項目には、法人とリテール顧客それぞれの総取引量や取引内訳、明細などの46の基本的な情報が盛り込まれていた。しかし、今回ASICがブローカーに対して提出を要求する項目には、基本的な情報のほか、リクイディティパートナー(十分な流動性を確保する提携業者)やヘッジングを行う際のカウンターパーティー、ホワイトレーベル(FXブローカーなどに顧客取引機能やバックオフィス機能を提供するサービス)契約、顧客紹介エージェントなども求められている。腰を据えた調査期間がとられ、より詳しい情報を加味したうえで今後、規制策について検討されるという期待はあるが、ブローカーにとっては多岐に亘る膨大なデータを収集するために多くの時間と労力がかかることは間違いないだろう。

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EDITOR制作/編集 FXplus編集部

DATE最終更新:

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