日銀展望レポート
2018.07.04
日銀展望レポートとは、日本銀行(日銀)で正副総裁を含む9人の政策委員が示す中期的な「経済・物価情勢の展望」のことをいいます。
これは経済・物価情勢の先行きや見通しを分析し(最大で2年半先までの成長率見通しの数値も公表)、想定されるリスク要因について日銀の見解を示すとともに、先行きの金融政策運営についての考え方を示す情報発信媒体として重要な役割を果たしています。
本レポートは毎年二回、4月と10月に日本銀行政策委員会・政策決定会合の議を経て公表されます。また、1月と7月に公表する「金融経済月報」では展望レポートで示した経済・物価情勢の見通しについて、それぞれ3カ月後に想定通り推移しているかの中間評価が行われます。
ちなみに、日銀展望レポートで公表される予測数値の名目には、「実質国内総生産(GDP)」「国内企業物価指数」「消費者物価指数」などがあります。そして、一般的にはこれら3項目の数値が上昇傾向にあれば、日本の景気は良くなってくるという見方をしています。
なぜなら、国民の稼いだ総額(GDP)が増えれば使われるお金も増え、消費者物価指数が上がるということは生活水準が上がる何よりの証拠だからです。
そして、国内企業物価指数の上昇は、言い換えると会社が儲かっているということになるため、総合的に見て日本全体の金回りは良くなる傾向があるとの予測が立てられます。
もっとも、日銀展望レポートはあくまで予測値を示した展望レポートなので公表されたとおりになる保証はありませんが、金融政策運営の判断材料としては非常に価値のあるものです。
読み方
ニチギンテンボウレポート・にちぎんてんぼうれぽーと