アノマリー
2018.06.14
アノマリー(Anomaly)とは、理論で説明のつかない相場変動のことをいいます。相場の動きはそれぞれ特徴を持っており、多くの場合、現代ポートフォリオ理論によって説明することができますが、理論では説明のつかない変動を見せることもあります。
はっきりとした理論的な根拠を持つわけではない、よく当たるかもしれないとされる経験則の事ですが、一般にマーケットには、既存の投資理論では証明のつかない価格形成や、経済合理性だけでは説明できない動きが多々あり、これらは債券や先物にもみられます。
その大半は株式を対象とするものになっており、実際にこれらを知ることで、パフォーマンスの向上につなげられる可能性もある事から、積極的に利用している投資家も多いです。
代表的なものとして、「低PER効果」、「小型株効果」、「1月効果」、「月曜日の株価は高い」などがあります。
例えば小型株効果とは、小型株で構成されたポートフォリオは、市場平均よりも相対的にリターンが高いという事象のことですが、現代ポートフォリオ理論の代表的なモデル(CAPM)では、市場が効率的であれば、証券価格は大型株、小型株にかかわらず、そのリスクによって決まると結論付けています。
小型株だけ相対的にリターンが高いというのは現代ポートフォリオ理論では説明しきれない事象なのです。
経済や投資の観点から見ると、既存の相場理論から見ると説明できないが、相場変動においてよく当たると言われる経験則を指します。つまり、理由ははっきりしないが、この時期にはこのように相場が変動することが多いといったマーケットにおける一種の規則性のことでもあります。
実際の投資でもアノマリーを利用する投資家は多く、マーケットがアノマリー通りに動くことも多々あるため、アノマリーを知っておくことは投資をする際に役立つこともあります。
アノマリーの具体例として、12月の株価は安く逆に1月の株価は高いという1月効果や、株式の時価総額が小さい小型株は、大きい大型株よりも収益率が相対的に高くなりやすい傾向にある小型株効果といったものが挙げられます。
読み方
アノマリー・あのまりー