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PPI(生産者物価指数)とは?内容とFXでの活用方法について解説

PPI(生産者物価指数)とは?内容とFXでの活用方法について解説

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PPI(生産者物価指数)とは?

PPI(生産者物価指数)とは?

PPI(生産者物価指数)はその注目度も高く、PPIの発表はその国の通貨のチャートに影響を与えます。

その結果にインフレーション率が表されるため、中央銀行の政策金利の判断材料としても用いられる重要な指標です。

FXトレーダーにとっても、チャートの動向を予測する上で欠かせない情報源となります。ここでは、PPIの基礎知識について解説します。


PPI(生産者物価指数)は商品の物価の変動を表す指標

PPI(生産者物価指数)とは、Producer Price Indexの略で、一般的にアメリカ国内の製造業者の販売価格の変動を表す経済指標です。

各国で同じような経済指標が発表されていますが、FXでPPIと言えば、世界の経済に与える影響が大きいアメリカのPPIを指すケースがほとんどです。

アメリカのPPIの調査対象となるのは、アメリカ内でピックアップされたおよそ1万品目の製品です。これらの価格変動を総合的に算出し、「+1.5%」「-0.2%」といった前月比・前年比のパーセンテージで表されるのが一般的です。

ここのポイント

日本でもPPIによく似た指標として卸売物価指数という統計が発表されますが、卸売物価指数は輸送費などの各種コストを含んだ価格となるため、厳密には内容が異なります。


PPI(生産者物価指数)の発表時期

アメリカのPPI(生産者物価指数)の場合は、毎月第2週の木・金曜日、米国東部時間8時30分に、アメリカの労働省労働統計局(BLS)により発表されます。

祝日などの影響で日付が前後することもあるため、正確な日付は事前に確認しておきましょう。

PPIについては、アメリカ労働省労働統計局のWEBサイトで確認が可能です。PPIの過去のデータの詳細なレポートや、次回の発表日時なども公開されているため、PPIについて詳しく知りたい方は参考にしてみましょう。


PPI(生産者物価指数)とCPI(消費者物価指数)の違い

PPI(生産者物価指数)とよく似ており混同されやすい経済指標の1つに、CPI消費者物価指数)があります。どちらもインフレーション率を判断するための指標として活用されますが、調査対象が大きく異なります。

CPIは「Consumer Price Index」の略で、消費者物価指数を意味します。PPIが製造業者、つまり売り手側の価格変動を表す経済指標であるのに対し、CPIは消費者、つまり買い手側の価格変動を表す経済指標となります。

PPIは製造業者が製品等を出荷した時点での卸売価格の変動を表すのに対し、CPIは消費者が商品を購入するときの小売価格の変動を表しています。

この違いは、生産から消費までの過程で発生する様々なコスト(流通マージン、人件費、店舗運営費など)がCPIに反映されているため発生します。つまり、モノが生産されてから消費者に届くまでの価格の変化を、PPIとCPIでそれぞれ発表しているということです。

PPIはCPIの結果を事前予測する、先行指標としても活用できます。PPIが上昇すればCPIも上昇しやすくなり、PPIが下落すればCPIも下落しやすくなるためです。これらのことから、CPIは川上の数字、PPIは川下の数字と呼ばれることがあります。PPIとCPIを比較して分析をすることにより、さらに精度の高い分析が可能となるでしょう。


PPI(生産者物価指数)の総合指数とコア指数

PPI(生産者物価指数)で発表される内容には、総合指数コア指数があります。これらを理解し使い分けることで、よりPPIが理解しやすくなります。

対象となる約1万品目のすべての対象品目の変動を表した物が総合指数です。その総合指数から、食料品とエネルギー商品を除いて算出したものがコア指数となっています。

食料品とエネルギーは、その供給量の変化、天候、国際情勢などさまざまな要因によって価格変動が大きくなりやすいです。

これらの品目を他の品目と切り分けて算出することにより、一時的な要因に左右されない基礎的なインフレ率が把握しやすくなっています。

総合指数に大きな変動があったとしても、コア指数が安定していれば、一時的な変動にすぎないと判断できます。

そのためコア指数の方がその価格動向に大きな変動が起きづらく、中期~長期的な価格推移を判断するには、コア指数を参考にした方が良いとされています。

PPI(生産者物価指数)をFX取引に活用する方法

PPI(生産者物価指数)をFXの取引に活用する方法

PPI(生産者物価指数)の結果を、どのようにFXの相場分析に役立てれば良いのか解説します。PPIの結果の活用方法を理解していれば、よりチャートを多角的に判断できるようになるでしょう。


PPI(生産者物価指数)が上がると通貨が買われやすくなる

PPI(生産者物価指数)が上昇した場合、その国の通貨が買われやすくなるという傾向があります。

PPIが上昇しているということは、生産者の卸売価格が上昇していることを意味するため、物価上昇=インフレーションの発生を示唆していると捉えられます。インフレーションが進めば、一般的にその国の中央銀行が政策金利を引き上げ、物価上昇を引き締める政策を取る可能性が高くなります。

金利が上昇すれば、その国の通貨で運用されている資産の利回りが向上し、海外からの投資資金が入ってきやすくなります。結果的にその国の通貨は買われやすくなります。

また、世界中のFXトレーダーはその国の政策金利に対して強く注目しています。そのため、政策金利に直接的な影響を与えうるPPIの結果で売買をしているトレーダーも少なくありません。このことからも、その国の通貨が買われやすくなります。

ただし、PPIの結果が上昇していたからといって、短期的な取引で安易にその国の通貨を買うのは、相場が安定しないためおすすめできません。PPIが上昇したとしても、長期的なトレンドへの影響の判断材料として活用した方が良いでしょう。


資源国の通貨はPPI(生産者物価指数)の影響を受けやすい

石油や天然ガス、鉱物などの輸出が多い資源国の通貨は、PPI(生産者物価指数)の結果の影響を受けやすくなります。

各資源の価格が上昇すれば、PPIも上昇する可能性が高いです。天然資源は多くの製品の原材料になっているため、それら資源の価格が上昇すれば、製品を生産するためのコストが上昇していきます。そのため、生産者は卸売価格を上げることになりやすく、PPIの上昇につながっていくわけです。

また、資源の価格が上昇してPPIが上昇すれば、その国の経済も上昇傾向で好調であると判断されます。結果的に、PPIが上昇したことでその国の通貨も買われやすくなります。

PPI(生産者物価指数)をFXに活用する際の注意点

PPI(生産者物価指数)の結果を活用してFXトレードする際の注意点について解説します。あらかじめ把握しておかないと、トレードで損失を被ってしまう可能性もあります。PPIで相場分析をする際はよく注意してください。


必ずしも予測通りにチャートが反応するわけではない

PPI(生産者物価指数)の結果が発表されたとしても、必ずしもその予測通りにチャートが動くとは限りません

前述した通り、PPIが上昇すればその国の通貨価値も上昇し、通貨が買われやすくなる傾向があります。しかし、それはあくまで傾向に過ぎず、PPIが上昇しても価値は下落してしまうケースもあります。

FXの相場はPPIだけでなくさまざまな要因によって動いているため、PPIだけを判断材料にしてチャートにエントリーしてしまわないようにしましょう。

経済指標発表時のように不安定な時間帯に頼りになる、しっかりとした約定力のFXブローカーは以下をご参照ください。

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PPI(生産者物価指数)の発表直後は相場の急騰・急落に注意

PPI(生産者物価指数)が発表された直後は、相場が急変しやすいため十分に注意してください。

特にPPIの結果が市場予測と大きく異なった場合は、チャートが乱高下しやすく、急騰・急落に巻き込まれて大きな損失を被る可能性があります。

PPIの発表前後は無理にポジションを保有せず、ある程度チャートが落ち着いて来てからエントリーをすると良いでしょう。

MyForexのリアルタイムスプレッド比較ツールを活用して経済指標のスプレッド拡大時のポジション取りに注意しましょう。リアルタイムスプレッド比較ツールは以下をご参照ください。

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PPI(生産者物価指数)を理解して、FXの価格予測に役立てよう!

PPI(生産者物価指数)はさまざまな経済指標のなかでも、比較的チャートに影響を与えやすい指標です。

CPI(消費者物価指数)の先行指標となる点や、中央銀行の金融政策の参考とされる点などからも、長期的な影響となりやすいことも特徴です。

PPIをしっかりと理解しておけば、その国の通貨の動向がより分析しやすくなるだけでなく、その他の経済指標に対する理解も深めやすいでしょう。

PPIを上手に活用して、FXトレードでの価格予測に役立てて利益につなげていきましょう。

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